2024年WRC第6戦ラリー・イタリア・サルディニア プレビュー 個性の強い7戦連続のグラベル
前戦ポルトガルを含め、これから9月末までそれぞれ個性の強いグラベル7連戦となります。
本年から採用されたポイントシステムは、ポルトガルでも悪戯をして優勝のオジェは25ptに対し2位のタナクは26pt、3位のヌーヴィル24ptと優勝の重みが全く感じられない状況になりました。新ポイントシステムに対する批判はこれからも出てくるでしょう。
ラリー・イタリアは、1928年にFlowerラリーとして本土のサンレモをベースとして開催された歴史の長いイベントで1973年のWRC発足以来のメンバーです。欧州のバカンスと開催時期が重なり、ラリーによる交通渋滞が起きていたことから2004年より地中海最大の島であるサルディニアに移転しました。なおサンレモ時代の路面はミックスでした。
サルディニアに移った最初の2004年の優勝者は、スバルのソルベルグでした。歴代の優勝者はローブとオジェが4回、ヌーヴィル3勝、ソルドとタナクがそれぞれ2勝。直近5年間ではヒョンデが4勝と圧倒的優位です。
サルディニアの路面は、サファリやアクロポリス並みの悪路。だいたいソフト路面でSS先行スターターが不利と考えられていますが、後発ドライバーは先行車が撒き散らした石ころに悩まされることになります。ミッキージャンプと言われる周期の短い連続ジャンプやウオーター・スプラッシュもあります。このような悪路ラリーにも関わらず3日ともに中間サービスが設けられていません。(タイヤ交換サービスはあります)
新ポイントシステムによる争いは、ヌーヴィル110pt、エヴァンス86 pt、タナク79 pt、
フルモー71 pt、オジェ70 pt、勝田49 pt、ロヴァンペラ36 ptの順になっています。メーカーポイントではヒョンデ219 pt、トヨタ215 pt、フォード110 ptとなっています。
今回のメーカーエントリーは、トヨタが歴代5勝目を狙うオジェに加えエヴァンスと勝田の3台体制。ヒョンデはヌーヴィル、タナク、ソルドの3台。フォードは好調フルモーとミュンスターの2台です。