【高校野球】鶴岡東が8強入り 背番号11の杉浦朔が意地の3回0封…春季山形県大会3回戦
◇高校野球春季山形県大会 ▽3回戦 新庄東0-19鶴岡東=5回コールド=(17日・新庄市民) 山形3回戦で鶴岡東が新庄東に19―0の5回コールドで大勝し、8強入りを決めた。背番号11の杉浦朔投手(2年)が、県大会初先発で3回を1安打無失点。公式戦で仲間たちと競い合い、強力投手陣を形成していく。 *** 頼れるのは、エースだけではない―。そう言わんばかりに鶴岡東の“新戦力”が力投した。先発左腕の杉浦が3回を投げ、わずか1安打無失点。緊張もあり初回に1死二、三塁のピンチを迎えたが後続を抑えた。「2回からはストレートが走り始めたし(球を)低めに集めて試合をつくることができた」と納得の表情だ。試合は12安打19得点と打線がつながり、5回コールド勝ちだ。 杉浦は昨秋まではメンバー外。冬場はトレーニングに加え、腕を強く振るなど体の動きを良くすることを重視しながら投球フォームを修正してきた。自己最速が10キロ以上速くなり、現在は132キロ。佐藤俊監督(52)が「腕が長いので球持ちがいい」と評するしなやかさも武器に急成長してきた。県大会前のシード決定ブロック大会でも登板して経験を積み、この日県大会デビュー。「自分のできること、持ち味をしっかり出そうと思った」という言葉通りの好投を見せた。 チームにはU―18日本代表候補の背番号1・桜井椿稀(3年)が絶対的エースとして君臨する。しかし指揮官は「投手陣を活性化させたい。切磋琢磨(せっさたくま)してほしい」と、今大会では6人の投手をベンチ入りさせた。杉浦の後に投げた2投手も、昨秋公式戦は登板経験なし。新たな力が結果を残して自信をつけ、投手陣の層が厚くなっていく。 準々決勝(19日)は羽黒と対戦する。「みんなで刺激し合って、どんどんレベルアップしていければいい」と杉浦。快投を1試合だけで終わらせるつもりは全くない。投手陣一丸となり、昨秋に続く県の頂点を目指していく。(有吉 広紀) 〇…羽黒は着実に得点を重ね、山形中央を8-1(8回コールド)で下した。1番・太田駿平遊撃手(3年)が5打数3安打2打点、本塁打が出ればサイクル安打の活躍。5―0の5回1死一、二塁では「ピッチャーも頑張っていた。何とかして(走者を)かえそうと思った」と、勝利を決定づける中越え2点適時三塁打を放った。大向誠監督(52)も「しぶとく粘ったり、長打も出た。良かったですね」と評価。鶴岡東との準々決勝へ、太田は「やるべきことをやってチーム全員で勝っていきたい」と意気込みを語った。
報知新聞社