ソフトバンクCS初戦のスタメン（撮影・西田忠信）

　◆パーソル　クライマックスシリーズ　パ　ファイナルステージ　第1戦　ソフトバンク5―2日本ハム（16日、みずほペイペイドーム） ■小久保監督絶賛！流れをつかんだスーパープレー【写真】 　ソフトバンクが11安打5得点で快勝した。レギュラーシーズンでは苦手としていた伊藤大海の攻略に成功。安打は生まれなかったが、1番柳田悠岐から始まる強力打線で大事な初戦を制し、アドバンテージを含む2勝と優位に立った。 　本拠地にスタメンが発表されると、歓声に2度のヤマ場があった。1番柳田と5番に復帰した近藤健介がコールされた場面だった。1番柳田はレギュラーシーズンを含め2018年以来の起用となった。 　柳田自身も「僕もびっくりしました」と振り返った1番起用。小久保裕紀監督は「そうなの？　オープン戦で1回あったかな。CSは（柳田の）足が元気ならそれでいこうかなと思っていましたけどね」と平然と説明した。条件は近藤の復帰。指揮官は「近藤がいないと、1番柳田は実現していなかったので。近藤が出られなかったら他のオーダーも考えていました。オーダーはバッティングコーチとヘッドコーチに任せています」と話した。 　発案は村上隆行打撃コーチだったようだ。村上コーチは「攻めなきゃいけない。短期決戦なので守るというより攻めていこうという打線を考えた。前の段階で1番は柳田でいきたいと監督に相談したら『それ面白いですね』ということだったので」とポストシーズンに向けて温めていた策だ。柳田は無安打だったが、伊藤にボール先行の投球をさせた。村上コーチは「打たなくても存在だけで。1番で入ってきたところでボール、ボールとなった。あれでリズムおかしくなって、インパクトあったなと思います」と振り返った。 　さらにこの打線では6番今宮健太が大きな意味を持っていた。村上コーチは「今年のポイントは6番。（今宮）健太が応えてくれたので当たりましたね。選手に感謝です」と一発を含む3安打の今宮を絶賛。小久保監督も「いろんな打順を考える中で6番今宮はありだなと感じました」とうなずいた。故障者も戻り、「完全体」となったホークス打線の最適解が見えてきた。（小畑大悟）