写真提供: 現代ビジネス

---------- ファッションの街・パリでコレクション・モデルとしてデビューし、一シーズンに十数件のショーを掛け持ちするなど、文字通りのトップモデルとして活躍した山口小夜子。 モデル・俳優の冨永愛は、もっとも尊敬する存在と公言する。マツコ・デラックスは美の化身と絶賛。 【写真はこちら】黒髪、切れ長の目、小さい鼻…元祖・トップモデル、山口小夜子 亡くなって15年以上が経つが、いまも多くの女性がそのファッションやメイクに憧れ、模倣する。東京都現代美術館の「山口小夜子 未来を着る人」展覧会(2015年)には5万6000人もの人が来場した。 山口小夜子は、印象的な言葉を数多く残した人でもあった。 生前に残した多くのインタビューを再編集した新刊『この三日月の夜に』から、圧倒的に美しい写真と「天につながる」言葉を抜粋して紹介する。 ---------- 　はじめてのパリ ジャン= マリー・アルマンとの出会い 　はじめてパリに行ったときのエピソードはたくさんあって、そのひとつひとつが想い出深く、語りつくせないことばかりです。 　今からもう十年近く前、ジャン= マリー・アルマンというオートクチュールのデザイナーの招待で、私はパリに行ったのでした。 ---------- 小夜子の魅力学　1983年3月13日 ---------- 　西洋人の模倣はしたくない 日本人には日本人にあうヘアメイクが 一番美しい 　私には、なぜ西洋人がベストなのか、そして西洋人の模倣をしなければいけないのかがわからなかった。日本人には日本人にあうヘアメイクをするのが一番美しいと思っていたから自分のスタイルは変えなかったの。仕事もないまま1年が過ぎて、モデルをやめようかと思っていた頃、海外のデザイナーや雑誌社の人々がたびたび来日するようになった。西洋人にとっては私の容姿が、新しい個性と映ったんでしょうね。それからは仕事がどんどん広がっていったの。 ---------- Frau　2005年11月5日号 ---------- 　そんな遠い外国に ひとりで行くのはいやだ 　ジャン= マリー・アルマンさんが、前に日本にいらしてショーをなさった時、たまたま私もそのショーに出演していたんですね。それがきっかけで、今度のパリ・コレクションにぜひ来てくださいというお話をいただいて。その時私は、そんな遠い外国にひとりで行くのはいやだと、さんざん抵抗したんですけれど、日本のファッション業界の方々から「とんでもない、行かなきゃだめだ、とにかく行きなさい」と強く勧められて、しぶしぶ行った感じなんですよ。 ---------- 鳩よ！　1993年4月号 ---------- 続きは＜黒髪、切れ長の目、小さい鼻…元祖・トップモデル、山口小夜子が初めパリで認められた瞬間＞にて公開中です。