決勝T進出決定も唯一の及第点以下 U-23日本代表、「支配力をゴールに変えられなかった」のは?
マイケル・チャーチ記者がパリ五輪最終予選・UAE戦の先発メンバー採点
U-23日本代表は現地時間4月19日に行われたパリ五輪アジア最終予選を兼ねたU-23アジアカップ第2戦のアラブ首長国連邦(UAE)戦に2-0で勝利し、決勝トーナメント進出を決めた。かつてアジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ(W杯)を7大会連続で現地取材中の英国人記者マイケル・チャーチ氏がUAE戦の先発メンバーを採点した。 【画像】「マナーすらない」「国民が激怒」 韓国MF、日本代表DFが顔面流血“ラフプレー”の瞬間 ◇ ◇ ◇ U-23日本代表・UAE戦の先発メンバー採点(10点満点) <GK> ■小久保玲央ブライアン 6点 UAEの脅威はほとんどなく、比較的静かな夜だった。前半の終盤などに出番が訪れた際も十分に集中していて、ボロを出すことはなかった。 <DF> ■関根大輝 6点 よく攻撃に顔を出し、何度かゴールを狙った。前半終了間際にはUAEのアブドゥラ・アッバスの攻めに捕まることがあった。 ■鈴木海音 6点 試合終盤にヘディングがクロスバーを叩いた。UAEの攻撃にゴールの可能性はほとんど感じられなかったが、そのなかで十分に堅実なパフォーマンスだった。 ■木村誠二 7点 勝利した中国戦では途中出場。この試合はDFの中心で先発し、再びいい働きを見せた。素晴らしいヘディングシュートで先制点を決め、チームメートと上手く連係しながらUAEのスルタン・アディルを封じ込めた。 ■大畑歩夢 7点 左サイドバックとして優れた攻撃力を発揮し、川崎颯太の2点目につながるクロスを供給するなど、日本の素晴らしい攻撃の多くに関与していた。 <MF> ■山本理仁 7点 キャプテンとして試合のテンポを上手くコントロールし、日本代表の中心に君臨した。初戦は西尾隆矢の退場によって途中交代となったが、この試合は90分間フル出場し、印象的な活躍だった。 ■川﨑颯太 7点 中盤のセンターで勤勉なパフォーマンス。日本の2得点目を挙げ、さらに多くのものを提供できる可能性を示していた。 ■山田楓喜 6点 前半の終盤に放った直接フリーキック(FK)はUAEのゴールキーパーのファインセーブに防がれた。クロスバーを叩いた佐藤恵允のヘディングもお膳立てした。まずまずの出来だ。 ■佐藤恵允 7点 90分を通じて精力的にプレーした。左から右へ、そして中央へと突破を試み、UAEディフェンスに脅威を与え続けた。不運にもゴールを決めることはなかったが、多くのチャンスに関与していた。 ■荒木遼太郎 6点 いいスタートを切り、特に左サイドの大畑歩夢といい連係を見せていた。前半21分にはクロスバーを叩くシュートもあったが、時間の経過とともにプレーへの関与は薄れていった。 <FW> ■藤尾翔太 5点 ポゼッション時には攻撃的MFと上手く連係し、攻撃の起点を担っていた。しかし、支配力をゴールへと変える力に欠けていた。 [プロフィール] マイケル・チャーチ(Michael Church)/アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。
マイケル・チャーチ/Michael Church