2番でユエン・ジアナンに勝利したラコバチ（クロアチア）

◇世界卓球2024（団体戦）　2月16～25日　韓国・釜山 　大会5日目を迎える本日20日は、第1ステージが終了し、決勝トーナメントのドローが行われる。その前に、昨日行われた試合の中で特に熱かった試合をピックアップ。 2月19日 ●女子第1ステージ 〈クロアチア　3-0　フランス〉 ◯アラポビッチ　8、9、3　パヴァデ ◯ラコバチ　6、7、-4、9　ユエン・ジアナン ◯イェーガー　-3、7、6、12　Ch.ルッツ 　8月に行われるパリ五輪の前哨戦ともなる今大会。開催地のフランスは今回の世界選手権により一層力を入れて臨んでいるが、そんなフランス女子（世界ランキング8位）を下して下克上を果たしたのはクロアチア（世界ランキング41位）だ。 　試合に出場した選手を見てみると、フランスは3人とも世界ランキングが2桁台、対するクロアチアは3人全員が3桁台。クロアチアのストレートでの敗戦が濃厚かと思われていたが、そんな空気を壊したのが1番で出場したアラポビックだった。

スピーディーなフォアハンドを武器に戦ったアラポビッチ

　格上のパヴァデと対戦したアラポビッチは、ミスをしながらもラリーに持ち込ませないように前陣でスピードボールを積極的に放つ。それに対して冷静にブロックなどで対応したいパヴァデだったが、点数の欲しさに攻撃でのミスが増え、アラポビッチに握られた主導権をなかなか取り返せなかった。大方の予想とは裏腹に、アラポビッチがストレートで勝利し、クロアチアが先制点をあげる。 　2番のラコバチもアラポビッチに続けとばかりに好プレーを連発。ユエン・ジアナンがフォアの表ソフトで放つスマッシュを中陣から粘り強く返球すると、ロングサービスからの強烈な3球目攻撃なども光り、3-1で勝利した。これでクロアチはマッチカウント2-0。下克上まであと1勝と迫る。

クロアチアが勝利。イェーガー（奥）は喜びを爆発させ、Ch.ルッツ（手前）は悔しさをにじませた

　もうこうなるとクロアチアは止まらない。3番のイェーガーはフォアの裏ソフトでのドライブと、バックの表ソフトでのミート系の打法の球質差を使いながら、相手をよく見たコース取りで得点を重ねる。対するCh.ルッツもなんとかボールに食らいつくがプレーに硬さが見え、思うように得点ができず。最後はイェーガーがフォアスマッシュを叩き込み、クロアチアチームの勝利を決めた。