【日本ダービー】ジャスティンミラノ万全 史上8頭目無敗2冠&史上初親子3代制覇へ 友道師「何とか成し遂げたい」
「日本ダービー・G1」(26日、東京) 皐月賞馬ジャスティンミラノが22日、万全の仕上がりで2冠奪取に臨む。大一番へ向けた最終リハでは栗東坂路をしなやかなフットワークで駆け上がり、馬なりで4F54秒2-12秒1をマーク。1週前にハードワークを課し、当週を軽めに整える友道厩舎の“黄金パターン”で態勢を整えた。友道師にとっては4度目、鞍上の戸崎圭にとっては初となる栄冠へ、デビューから3戦無敗のキズナ産駒とともに駆け上がる。 無敗2冠へ視界は良好だ。3戦3勝で皐月賞を制したジャスティンミラノは、栗東坂路を単走で追われた。しなやかなフットワークで馬体を弾ませ、最後まで集中力はキープ。馬なりで4F54秒2-39秒0-12秒1をマークした。1週前にハードワーク(栗東CW6F81秒6-11秒3)を課し、当週は軽めに整える友道厩舎の黄金パターンと言える調整で、大一番へ万全の態勢を整えた。 友道師は「息を整える程度で、しまいを無理なく伸ばす感じ。指示通りの時計で動きも良かった」と納得の表情だ。加えて、「皐月賞の時はムキになるようなところもあったが、中間に落ち着かせるような調教をやってきたことで、ゆったり走れるようになってきた」と“ダービー仕様”の仕上がりに目を細める。 断然の支持を集める形となったダービーだが、デビュー前から世代を引っ張る存在だったわけではない。昨年9月の入厩時には大型馬らしい緩さが残り、トレーナーの評価も「平均ぐらい」。ただ、その状況で新馬戦を快勝すると、年を越すうちに「今までウチにいた中で、一番成長が著しかった」と指揮官が驚くほど急成長を遂げた。共同通信杯では2歳王者ジャンタルマンタルを撃破。一気にクラシック候補へと名乗りを上げた。 そして世代の主役に躍り出たのが前走の皐月賞。4つのコーナー、多頭数など多くの課題をまとめてクリア。1分57秒1の超絶レコードで1冠目を射止めた。「いろいろなことが初経験で、どんな競馬をするのか心配だったが、こちらが思う以上に強かった」と、師が舌を巻くほどの内容で高い能力を証明した。 いよいよ迎える競馬の祭典。迎え撃つ立場になったが、2戦2勝の府中にみじんも不安はない。16年マカヒキ、18年ワグネリアン、22年ドウデュースと現役最多のダービー3勝を誇るトレーナーも「オンオフがはっきりしているところは3頭と共通している」とダービーを勝つ要素を備えていることを説明。そして「自分からいいポジションを取れる点は、(過去の)3頭よりも優れている」と手応えを隠さない。 20年コントレイル以来、4年ぶり史上8頭目の無敗2冠達成、そしてディープインパクト、キズナに続く史上初の親子3代制覇へ-。「心配なく来ているし、何とか成し遂げたい」と友道師。ダービーを知り尽くしたトレーナーに鍛え上げられたキズナ産駒が、7906頭の頂点に立つ。