議員復帰に色気か…官製談合で逮捕された”都議会のドン”元側近が逮捕後に配った「謝罪文」現物入手
「昨年秋頃から警視庁が嶋崎容疑者の捜査をしているという話は流れていて、何人もの区職員が聴取を受けていました。その前年には怪文書もまかれていました」(警視庁担当記者) 【写真あり】すごい…! 今井絵理子議員〝不倫の末〟のパートナー橋本健氏との「親密ぶり」 1月24日、警視庁捜査2課は東京都千代田区が発注した区立お茶の水小学校と幼稚園の工事をめぐり、入札情報を業者に漏らしたとして、千代田区議の嶋崎秀彦容疑者(64)を官製談合防止法違反容疑で逮捕した。嶋崎容疑者は同日に辞職願を提出し、辞職した。 嶋崎容疑者は’03年に初当選。自民党会派に所属し、’13~’15年には区議会議長も務めた。議長経験者というだけでなく、嶋崎容疑者は単なる「一区議」という存在ではなかった。 「嶋崎さんは、地元の蕎麦屋の跡取りです。名店というわけではなく普通の『町のお蕎麦屋さん』という感じのお店です。その彼が区議になれたのは内田(茂)さんの引きがあったからです。嶋崎さんは内田さんの『親衛隊』のようなことをやっていて、初出馬の時も内田直系として知られていました」(区議会関係者) 内田茂氏(’22年に他界)は、自民党東京都連の元幹事長。国政に対しても絶大な権勢を誇り「都議会のドン」と呼ばれた。区議会関係者が続ける。 「内田さんにべったりでしたから、嶋崎さんは駆け引きもできる。相手の“脅し方”を知っているわけです。『議会を止めてやる』と区の職員に堂々と言うのです。議会が止まるのは、職員は一番困る。要は予算が通らない、条例も通らないという状態になりますから。それをよくわかっているのです。 彼が『止める』時のやり方は、例えば予算委員会などで『これ、組み立ての仕方が間違ってないかい』と言いがかりのようなことを言い始める。なまじ議会のルールを熟知しているので、ピンポイントでそのルールを持ち出して、まあ、いちゃもんをつけるわけです。ルールに沿っているので、委員長はアワアワしてしまう。その時に『俺は委員長の言葉で聞きたいんだ』と声を上げる。『冗談じゃないよあんた、こんなこともわからないで委員長をやっているのか』『こんなことで区民の大事な予算を審議できるか!』と畳みかける。そうすると自民党や公明党の議員も阿吽の呼吸で退席する。そうやって議会で影響力を持ち続けていました。内田茂さん譲りのやり方ですね」 そんな嶋崎容疑者が自民党会派の人間を通じて逮捕後に配っていた「謝罪文」を本誌は入手した。 「逮捕翌日の25日の午前中に各会派に配っていたようです。逮捕は24日で翌朝午前中に配りに来ていますので、事前に謝罪文は用意していたのではないでしょうか」(前出とは別の区議会関係者) 「謝罪文」には「この度の不祥事は私の不徳の致すところ」「当局の捜査には全面協力」「包み隠さず取り調べに臨む」などと反省の弁が書かれている。最後は「時節柄寒い日が続きますが、くれぐれもご自愛ください」という言葉で結んでいる。 「謝罪文でありながら、寒中見舞いのような表現もあり、本当に反省しているのか素直に受け取れない部分もあります。嶋崎氏は、24日に議員辞職したとはいえ、現職の議員として逮捕されたのも同じ。それも官製談合容疑という重大な犯罪です。『逮捕は織り込み済み』のようなある種開き直ったような印象さえ受けます。各会派に配ったということは、まだ議員として復活するつもりなのではないでしょうか」(同前) 内田氏は小池百合子都知事との争いに敗れて’17年に引退した後も、千代田区長選など折に触れて影響力を振るおうとした。往生際の悪さも“ドン”譲りなのかもしれない。
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