フィニアス、チャーリーXCXの「Guess」でのビリー・アイリッシュの歌詞が“略奪的”であるとの批判に反論
ビリー・アイリッシュが、チャーリーXCXの「Guess」リミックスで歌った歌詞が“略奪的”とコメントしたあるTikTokユーザーの意見に対し、ビリーの兄のフィニアスが妹を擁護した。 この批判は、現地時間2024年8月2日に投稿されたTikTokのコメント欄に書き込まれたもので、あるユーザーが、チャーリーXCXの『ブラット』デラックス版のトラックにおけるビリーの歌詞が“非常に略奪的”で“クィアベイティング”(性的指向の曖昧さなどをほのめかして世間の注目を集める手法)であり、“女の子を単なるモノに貶め、彼女が大衆を実際に好きであると信じ込ませようとしている”と非難している。この発言は、ビリーが「Guess」で、「チャーリーは男の子が好きだけど、私が彼女とヤッてもいいって思ってることは知ってる/チャーリー、その気があったら電話して」と歌っている部分に対するものだと思われる。 この意見をフィニアスは認めなかった。彼は、「なんという解釈だ、下品なやつだな。僕はネット全体が妹をクィアベイティングだと非難するのを1年間見る羽目になったんだよ、実際はお前らが妹に自分自身にレッテルを貼らせてカミングアウトするよう強要していたのに」と書き込んだ。 批判を投稿したユーザーが純粋な気持ちからなのか、単に煽ろうとしているのかは不明だが、フィニアスの指摘は依然として有効だ。ビリーは世間の注目を浴びながら成長する中で、自身のセクシュアリティについて自分のしたいように語ることがいかに困難であったかを公言している。特に2019年の「wish you were gay」以降、商業的利益のためにLGBTQ+のオーディエンスに迎合する、いわゆるクィアベイティングに対する反発に直面してきた。 【アカデミー賞】を2度受賞しているビリーは、2021年に「Lost Cause」のミュージック・ビデオで女性と官能的なダンスを踊ったことで同様の批判を浴びた。当時、ビリーはLGBTQ+コミュニティの一員であることを公にはしていなかったが、2023年11月の米バラエティのインタビューで女性に“肉体的に惹かれる”と明かし、その直後のレッド・カーペットで同誌が彼女を“アウティング”したと非難した。 当時彼女はインスタグラム・ストーリーズで、「私は男の子が好きだし、女の子も好き お願いだからほっといて マジでどうでもいいよね」と書いていた。 とはいえ、それ以来ビリーは自身のセクシュアリティについて話すこと、そして歌うことに対する抵抗が薄れたようで、「Guess」の前には米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”のヒット曲「LUNCH」で女性の恋人に欲情することについて歌い、4月の米ローリング・ストーンのカバー・ストーリーでは、「私はずっと女の子に恋してきたけれど、去年、ヴァギナに自分の顔を突っ込みたいと思うまで理解できていなかった」と語っていた。 そして、「ファッキンどうでもよくないですか? 世界中が突然、私が誰なのかを決めて、私は何も言えなかったし、何もコントロールできなかった。誰だってどちらか一方であることを強いられるべきでないし、やたらとレッテルを貼りたがる傾向が強いと思うんです。40代、50代、60代になるまで自分のセクシュアリティを知らなかったり、それを心地よく感じなかったりする人を知っています。自分自身を見つけるには時間がかかるし、自分が誰で何なのかを話すようにインターネットがいじめ立てるのは本当に不公平だと思います」と続けていた。