「突発性難聴です」25歳で歌を諦めかけた相田翔子(54)それでも希望を捨てなかったワケと意外な「転身」
押しも押されもせぬ人気を博したアイドルデュオ・Winkの相田翔子さん。25歳で突発性難聴を発症し、歌手として苦しい時期も経験しましたが、病を経たからこそさまざまな出会いがあり、次のステップに進めたといいます。 【画像】『淋しい熱帯魚』で受賞した30年後も変わらぬ美しさ!2018年に「日本レコード大賞」に再び登場した相田さん ほか(全22枚)
■突発性難聴で「聴力は戻らないかも…」歌を諦めかけたときにかけられたひと言 ── Wink後期の25歳のとき、突発性難聴を発症しています。 相田さん:歌番組のリハーサルのあと突然、右耳で聞いたこともないような大きな雑音が響いたんです。平衡感覚もおかしくなり、立っていられないほど。なんとか本番を乗りきりましたが、その後もハードスケジュールだったため、我慢してやっと病院に行ったのは1週間ほど経ってからでした。そこで「突発性難聴です。2週間は仕事を休んで治療に専念しないと治りませんよ」と言われ、びっくりしました。
それまで病気らしい病気をしたことがない健康優良児だったので、「ストレスからくる病気で、48時間以内の早期治療が大切です」という言葉に動揺しました。即入院になったのですが、決まっていた大事な仕事のために病室から出かける日もありました。 ── 相田さんはもう聴力が戻らないかもしれないと言われていたところから、奇跡的にかなり回復したそうですね。 相田さん:入院中、毎日聴力の検査をしていましたが、「今日もダメだね」という状態が続いて1週間ほど経ったとき、聴力が上がり始めました。たぶん回復したのは、お見舞いに来たレコード会社の方が「翔子ちゃんは音楽を作れるんだから、これからもどんどん作ってね」と言ってくださって。こんな病気になったらもう歌は歌えないって沈んでいたんですけど、そうか、裏方でも曲作りがあるじゃないと気づかされたんです。
私、曲を作るのが好きだったな、ああ、曲作りたい!って目標がバシッと定まってから、どんどん調子がよくなっていったのを強く覚えています。病院で同じ症状の治療を受けている方たちとも仲良くなって、みんなで励まし合ったことも大きな助けになりました。つらい思いをしているのは自分だけじゃないんだって。 ── やっぱり希望を持つことが大事なんですね。 相田さん:そうですね。今も耳鳴りは残っていて、何度か同じ病気を繰り返して聴力は下がってしまい、友達とおしゃべりしていて右側に立たれると、ちょっと聞こえづらいんですね。だから「反対だと大丈夫だから、移動させて」ってお願いすることはありますけど、症状にはすっかり慣れてしまいました。