ボッチャの遠藤(福島市)がパリ・パラリンピックへ 福島県内在住者で内定第1号
ボッチャの日本選手権最終日は21日、東京・墨田区総合体育館で行われ、パリ・パラリンピック代表選考を兼ねた女子(脳性まひBC1)決勝で遠藤裕美(37)=県ボッチャ協会、福島市=が2連覇を飾り、自身初のパラ代表に内定した。パリ五輪・パラを通じて県内在住者の内定第1号となった。 予選を勝ち進んだ遠藤は、東京パラ代表の藤井友里子(アイザック)との決勝に臨んだ。1―1で迎えた第2エンド、遠藤はコート右奥にジャックボール(目標球)を配置し、得意とするロングボールを駆使した。一挙5得点し、藤井を引き離した。その後も優位に試合を進め、8―2で快勝した。 遠藤は先天性の脳性まひのため手足が不自由で、幼少期から車いすで生活している。郡山支援学校時代にボッチャに出合い、競技を始めた。母さとみさん(58)がアシスタントを務めている。2019年、日本ボッチャ協会の強化指定選手に選ばれたが、東京パラへの出場はかなわなかった。
日本はチーム(脳性まひ)でパリ大会の出場枠を獲得しており、団体戦に出場する選手は個人戦にも出場できる。遠藤は、日本選手権男子(脳性まひBC2)で4連覇した広瀬隆喜(西尾レントオール)、同2位で東京パラ個人金メダルの杉村英孝(伊豆介護センター)とともに出場する。パリ大会のボッチャ競技は8月29日~9月5日まで行われ、日本が出場するBC1、BC2のクラスには9カ国が出場する。