ピエール瀧と「毎日意味もなく会って…」 石野卓球が振り返る、上京当時の思い出と音楽
DJとして眺めてきた街の移り変わり
2つ目の選曲は、Tone Bandの『Tokyo Twist (7" Original Version)』 。 石野:Tone Bandは1980年代のドイツのシンセポップのグループです。これもタイトルに東京が入っています。 続けて、石野はPhotodiscoの『Tokyo Night』をセレクト。 石野:僕はDJという職業柄、夜に仕事へ行くことが非常に多いんですね。かれこれ何十年もDJをやっていると、街の移り変わりもいろいろあって。よく行く身近な街というのは、ときには新宿、渋谷、西麻布と、時代によって変わっていきます。90年代は西麻布にクラブ「イエロー」があったんですけども、そこで僕は月1にDJをやっていたんです。その頃の西麻布をイメージさせてくれたので、この曲を選びました。 4曲目はElectronic Systemの『Flight to Tokyo』を選曲。 石野:昔出した僕のソロアルバムのなかに『Flight To Shanghai』という曲がありまして(笑)。先ほど言ったように、その土地に住んでいる人はなかなか自分の街をテーマにした曲を作るのは難しいんだなと、この曲を聴いて感じました。
電気グルーヴがデビュー。実はレコーディングは…
最後に石野が選んだのは、808 Stateの『Tokyo Tokyo』だ。 石野:808 Stateは90年代から活動しているアーティストです。僕ら電気グルーヴがデビューしたとき、ファーストアルバムのレコーディングで1990年にマンチェスターに行ったんですけれども、そのときに実は808 Stateが僕らのアルバムのプロデュースをする予定だったんです。だけど、マンチェスターに行く直前に彼らがバカ売れしてしまって、めちゃくちゃ忙しくなってしまったんです(笑)。なので、僕らのアルバムプロデュースをする時間がなくなり、結局その話が流れちゃったんですよ。レコーディングの最中、彼らがスタジオに「ごめんね!」という感じで挨拶にきてくれました(笑)。彼らは何回か来日しているんですけども、そのときも会ったりしてその後も友だち関係は続いています。 電気グルーヴは「FUJI ROCK FESTIVAL '24」などライブへの出演が決まっている。最新情報は、公式サイトや公式Xまで。 東京のある街、ある商店街、ある路線。セレクターたちが東京のある場面をイメージした選曲をお届けするコーナー「RADIO ENSEMBLE」の放送は、毎週月曜日から木曜日の17時台から。