佐藤駿「あまり記憶ない」 演技後に過呼吸→医務室直行、会見で元気な姿「SPの失敗で動揺してしまった」
世界フィギュア日本代表に選出
来年3月に行われるフィギュアスケート世界選手権(米ボストン)の日本代表選手が23日、大阪・東和薬品RACTABドームで一夜明け会見を行った。21日に同会場で行われていた全日本選手権・男子フリー演技後に医務室に運ばれていた佐藤駿(エームサービス・明大)は、過呼吸のような症状であったと説明。「あまり記憶がなく、気付いたら2時間くらい経っていた」と振り返った。 【画像】フィギュアの表彰式で「おお~っ!」 会場をどよめかせた女性の正体 佐藤はショートプログラム(SP)で6位。21日のフリーでもミスが相次ぎ148.90点となり、総合7位だった。フリー演技後は医務室に運ばれ、取材を受けることができなかった。グランプリ(GP)ファイナル3位などの実績から世界選手権代表に選出されている。 佐藤は会見で「まず初めて世界選手権に出場できて嬉しく思う。全日本選手権で悔しい結果に終わってしまったので、世界選手権では笑顔で、最後まで全力で滑り切りたい。(26年五輪の)枠もかかってくるので、表彰台を目指して頑張っていきたい」と話した。 会見後には囲み取材にも応じ、フリー演技後については「更衣室付近で悔しさだったり、安心感だったり、いろんな感情から倒れこんでしまった」と説明。「スタッフさん、コーチの方に介抱される形に。ドクターの皆さんにありがとうございますと伝えたいです」「手と足の感覚がなく、苦しい感じ。先生、スタッフさんが『大丈夫、大丈夫』と言ってくれたことは覚えていて、感謝しています」とも語った。 フリー前には恐怖心もあったようで「ファイナルから帰ってきてからの1週間は本当にいい練習ができていたので、ショートで失敗すると思っていなかった。行けると思っていたので動揺してしまい、フリーまで『なんでだろう』と考えてしまって、それがああいった演技になってしまったのかなと思う」と振り返った。「リベンジを果たす舞台はこの後の試合も多くある。今大会の悔しさを晴らせれば」と精神的に強くなることを誓った。 世界フィギュア男子代表は、全日本初優勝で内定していた鍵山が1枠目。選考基準である2位のジュニア16歳・中田璃士は年齢制限で出場資格がなく、残り2枠が混戦模様だったが、佐藤とともに、初出場となる壷井達也が滑り込んだ。 佐藤は「世界選手権では同じ失敗はしてはいけないと思っている。今季一番大事な試合。全日本選手権は自分の問題だが、世界選手権は(五輪の)枠だったりとか、日本男子選手の未来じゃないですけど、そういったものもかかってくる。プレッシャーの中でもいい演技ができるように」と話した。
THE ANSWER編集部