トークイベントで話すサニブラウン

　陸上男子100メートルでパリ五輪代表のサニブラウン・ハキーム（東レ）が13日、都内で自身が企画した大会「DAWN　GAMES（ドーンゲームス）」決勝大会に出席した。小中高生を対象に陸上教室やレース視察、トークショーを行い「濃い時間を過ごした」と振り返った。 　22、23年世界選手権ファイナリストとして臨んだパリ五輪は準決勝敗退。来年9月には国立競技場での世界選手権がある。「五輪で2段階くらいレベルが上がった。自分も世界に追い抜いていくために日々練習しているが、世界のトップレベルの選手たちはもっともっと前進している。髪の毛一本のところで勝負している。まだまだやるべきところはいっぱいある」と語り「海外の選手を追い越せるように頑張りたい」と決意を新たにした。 　育成年代の大会を見て「シーズンオフですが、また走りたくなってきた」と笑顔で語ったサニブラウン。全国規模での試みは今年が初めて。「将来的にもっともっと大きな大会にしていく。世界、大舞台に輩出して、日本を盛り上げたい」と語った。引退後ではなく現役のうちから選手育成、普及に携わる意義については「最前線で戦っているからこそ心に響くものがある。親近感がわく経験ができると思う」と説明した。 　その上で「パリ五輪の時にトラックに足を踏み入れたときに歓声で空気が揺れている気がした。国立競技場が満員の中で走りたい。東京での世界陸上は34年ぶり。人生でまたとない機会となる。凄く楽しみ」と来年に視線を向けた。