菊池桃子が女子大生の恋心を体現!当時18歳、初々しい演技を披露した映画「アイドルを探せ」
今年デビュー40周年を迎えた菊池桃子が1987年に主演を務めたのが映画「アイドルを探せ」だ。 【写真を見る】女子大生を演じた当時18歳の菊池桃子 菊池桃子は1983年の春に映画「パンツの穴」のオーディションに合格し、同年11月に創刊されたアイドル誌「Momoco」(アイドル誌「BOMB」の姉妹誌)のイメージガールズとして表紙を飾った。そして翌年の1984年3月にヒロインを演じた映画「パンツの穴」が公開され、4月にはシングル「青春のいじわる」で歌手としてもデビューを果たした。 80年代は、1980年にデビューした松田聖子に始まり、後に"花の82年組"と呼ばれる中森明菜、小泉今日子、松本伊代、早見優、堀ちえみらも大人気で、アイドル界が盛り上がっていた時期で、そんなタイミングで菊池桃子が登場。デビュー時から注目度が高く、「青春のいじわる」がオリコンランキング13位、続いて7月にリリースした2枚目のシングル「SUMMER EYES」が7位にランクインし、初のトップ10入りを果たした。11月発売の「雪にかいたLOVE LETTER」は、オリコン3位を記録し、人気を確立。その年の「第26回日本レコード大賞」で新人賞を受賞している。 1985年はさらに人気が高まり、2月にリリースしたシングル「卒業-GRADUATION-」がオリコンランキング1位に輝いた。歌謡曲、J-POPに多くの卒業ソングが存在するが、この曲は今も卒業ソングを代表する1つとなっている。この曲から「BOYのテーマ」「もう逢えないかもしれない」「Broken Sunset」「夏色片想い」「Say Yes!」「アイドルを探せ」まで、7作連続でシングルランキング1位を獲得。他に1985年は、「卒業-GADUATION-」を元にした主演ドラマの放送や、主演映画「テラ戦士ψBOY」の公開、さらには最年少公演記録(当時)となる17歳での日本武道館公演を成功させた。このことからも当時の人気、勢いを感じることができる。 ■「ちょっと背伸びして、"恋"したい。」そんな少女を演じた菊池 1986年もリリースしたシングルが全て1位を記録し、1987年4月に映画「アイドルを探せ」が公開。「mimi」(講談社)で連載されていた吉田まゆみの同名コミックを原作に、「時代屋の女房2」を手がけた長尾啓司が監督を務めている。菊池桃子が演じたのは、春に高校を卒業したばかりの主人公・藤谷知香子。初めての一人旅としてグアムに旅立った知香子の今一番の願いは"彼氏が欲しい"だった。旅の途中で、中学時代に憧れていた永江(池田政典)と遭遇し、永江の先輩・岩田(竹本孝之)、バスガイドの千明(武田久美子)らと知り合った。旅を終えて短大生としての生活が始まると、一人暮らしのアパートには偶然にも千明が住んでいて、同じ短大に通う漫画家志望のカンロ(伊藤かずえ)もいた。 「ちょっと背伸びして、"恋"したい。」というキャッチコピーのとおり、2人の男性の間で揺れながらも自分の思いに素直に生きる女子大生の姿が描かれた青春物語となっている。 アイドルらしい初々しさがありつつも、この頃から多くのテレビドラマにも出演するようになっていて、"俳優"としての表現力もしっかりと感じさせてくれている。 2024年は菊池にとって歌手デビュー40周年という大きな節目。40周年を記念したライブも行い、9月にはベストアルバム「Eternal Best」もリリースした。昨今の"シティポップ"ブームで80年代の菊池の楽曲が再評価されているが、主演した映画「アイドルを探せ」にも注目してみてもらいたい。 文=田中隆信
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