【速報】奈良のシカ 「奈良の鹿愛護会」幹部によってシカの治療が妨害されているとして獣医師が奈良市に要望書提出
国の天然記念物「奈良のシカ」の保護を担う法人の幹部が、骨折したシカの治療を妨害しているとして、獣医師が改善を求める要望書を奈良市に提出しました。 「奈良のシカ」のうち、事故でけがをしたシカなどは、奈良公園の一角にある「鹿苑」という施設内で保護されています。
鹿苑を運営する「奈良の鹿愛護会」の丸子理恵獣医師は、奈良公園内で事故に遭って骨折したシカの脚につける装具の作製やシカの病理検査などが、愛護会の幹部によって妨害されていると主張。具体的には、幹部から新たな装具の作製に「県の承認が必要」と言われ、治療の中断を余儀なくされているとしています。 また、市に提出した要望書に治療をさせないのは動物愛護管理法の規定に反する、との内容も盛り込んでいます。
一方、愛護会側は「治療には全く支障が出ていません。治療が止まっている、というのは全くの誤り」と反論しています。 愛護会をめぐっては丸子獣医師が去年、「シカのえさが不十分」などと訴え、奈良県や市に通報。市は愛護会に、飼育環境の改善を求める行政指導をしています。