中田翔選手の覚醒の理由【立浪和義の超野球論】
体が前に突っ込まない
軸足側に頭を残しての長距離打者らしいスイング
日本ハムの中田翔選手が本塁打27本で2位、打点では89でリーグトップにいます(9月27日現在)。今季は120試合制となっていますが、残り試合がまだ34試合あります。過去143試合制で達成した自己最多の30本は簡単にクリアできそうですね。彼自身、ホームラン王はまだ経験がありませんが、ホームランが出にくいと言われる札幌ドームを本拠地とする日本ハムでのタイトル獲得となれば、高い評価ができると思います。 編集部からは「中田選手の覚醒の理由」をテーマに書いてほしい、というリクエストでしたが、私は、彼がもともと持っている能力を考えれば、今季の成績はまったく不思議ではありませんし、もっともっと上を目指せる選手だと思っています。 技術的には、今年は構えでバットを少し前のほうに揺らしますが、余分な力は入らず、昨年までと比べ、スムーズにトップに入っているのがいいと思います。左足を上げ、ステップ足が着いた後も、投手側に体が向かっていかず、自分のポイントまでボールを呼び込み、鋭いスイングではじき返しています。 彼は、もともと素晴らしいスイングスピードがあり・・・
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週刊ベースボール