複合施設の活用考える 有志団体がワークショップ 南房総(千葉県)
南房総市の有志団体「千倉みらいプロジェクト」は10日、同市千倉町平舘の同市地域包括支援センターえがおでワークショップを開いた。地域住民ら15人が参加し、旧忽戸小学校跡地に建設予定の複合施設の活用方法をテーマに意見を交わした。 同市では、旧忽戸小の校舎を解体し、図書館やコミュニティセンター、温水プールなどを集約した複合施設の建設を計画している。今年5月ごろから始まる第1期工事では、既存の校舎を解体し、7年度中に図書館やコミュニティセンターを建設。時期は未定だが、第2期工事で通年型プールを建設する予定となっている。 新施設が開設されようとする中、同団体は地域の未来を考えようと、地域住民らが中心となり今年1月から月1回、ワークショップやミーティングを開催している。 この日は、千倉地区の住民や市役所職員などが参加。冒頭、メンバーの1人である松永医院の松永平太院長(64)が「100年先の未来を創るには」と題し講話した。 松永院長は、人口減少、高齢化といった南房総の課題を挙げた上で、「何もせず、このままの田舎では消えていってしまう。未来に向かってチャレンジするしかない」と力を込めた。「南房総は自然が豊かで都会からのアクセスが良い。近隣市には国内有数の基幹病院もあり命の安心・安全が守られている」と地域の魅力を語り、「それらと連携し、魅力を広めていくことで地域の未来をつくれるのではないか。また、完成する複合施設は100年先に継承できるようにしていかなければならない」と参加者らに訴えた。 その後参加者らは、それぞれが考える地域の魅力、複合施設をどう活用しその魅力を広めていくかをグループに分かれ話し合った。 参加者からは「海や森が近い」「釣りやサーフィンなどが盛ん」「海の幸や野菜がおいしい」など、多くの魅力が出た。地域の魅力を広めていくためには、「複合施設を拠点として官民一体となって取り組んでいくことが必要ではないか」といった意見が挙がっていた。