<春に駆ける’23センバツ専大松戸>第5部・選手の横顔/2 /千葉
◇俊足生かし守備広く 上迫田優介外野手(2年) 身長168センチと恵まれた体格とは言えないが、「小さな体も個性」と前向きにとらえる。50メートル6・0秒とチーム1の俊足を生かした機動力と広い守備範囲が魅力だ。「二塁からヒット1本で還ってくることを意識している」と語る。 秋の大会では従来の持ち味だけでなく、2本の本塁打を含む長打7本を打ち、長距離打者としても存在感を示した。県大会3回戦で逆転打、関東大会準決勝では延長十回に決勝打を放つなど勝負強さも見せた。 自己分析は「負けず嫌いな性格」。野球だけではなく学業も全力投球で、成績は常にクラスの上位をキープしてきた。「甲子園では走攻守全てで活躍したい」と意気込んでいる。 ◇毎日360球、磨いた打撃 広川陽大内野手(2年) 秋の県大会で付けていた背番号は、控え選手の「15」。センバツ直前にその数字が「3」へと変わった。「小さいころから目標だった場所で1桁をもらえてうれしい」と喜ぶ。 昨秋の公式戦12試合のうち11試合に出場すると、しぶとい打撃で持丸修一監督の信頼を勝ち取った。県大会準決勝では3安打の固め打ちでチームに貢献し、決勝点のホームも踏んだ。 身長167センチは清水友惺(1年)と並び、ベンチ入り選手の中で最も小柄だ。そんなハンディキャップを埋めようと、自主練習で毎日360球の打ち込みノルマを自らに課し、打撃を磨いてきた。 好きな言葉は「小さな巨人」。「体の大きな選手に負けないプレーをしたい」と気を引き締める。 ◇目指せ、初ホームラン 中山凱内野手(1年) 走攻守の三拍子そろった遊撃手。遠投105メートルの強肩を武器に、三遊間深くに転がったゴロも一塁で補殺する。打撃では中軸の3番を担い、昨秋は打率3割8分6厘、2本塁打、19打点といずれもチームトップの数字を残した。 堂々の成績だったが、本人は関東大会を通じて体格差によるパワー不足を痛感したという。このため、大会後は食事を1日5食に増やすとともに、自宅の空き部屋にトレーニング機器を置き、帰宅後は筋力トレーニングに精を出した。この結果、体重が約5キロ増えるなど秋と比べて体が一回り大きくなった。 専大松戸はこれまで、春夏通じて甲子園の空にアーチを架けたことはない。「甲子園でチーム初のホームランを打ちたい」=随時掲載