「塾帰りの女児を物色」と小4女児刺傷の勝田容疑者 事件直前に別の女児にも抱きつく
兵庫県たつの市で平成18年、小学4年の女児を刃物で刺し重傷を負わせたとして、殺人未遂容疑で逮捕された勝田州彦(くにひこ)容疑者(45)が兵庫県警の任意聴取に「塾帰りの女の子を狙って物色していた」という趣旨の供述をしていたことが8日、捜査関係者への取材で分かった。容疑者が事件前、数日かけて現場周辺を下見した上で犯行に及んだ可能性があり、県警が詳しい動機や経緯を調べる。 【ひと目でわかる】女児連続襲撃か 容疑者をめぐる事件の経過 勝田容疑者が、事件の数分前に現場近くで別の女児に抱きついたことを認めていることも捜査関係者への取材で判明。女児2人とは面識がなかったとみられ、多くの児童が出入りする塾に目を付けて待ち伏せしていた可能性がある。 県警は8日、殺人未遂容疑で勝田容疑者を送検。同日朝、警察車両でたつの署を出発した容疑者は、フードを深くかぶってうつむいていた。 送検容疑は18年9月28日午後6時20分ごろ、たつの市新宮町新宮の路上で、学習塾から帰宅途中だった小学4年の女児の胸や腹を複数回、刃物のようなもので刺し、殺害しようとしたとしている。女児は全治2カ月の重傷を負った。 容疑者は同県姫路市で27年に女子中学生を刺したとする殺人未遂罪で服役中、16年に岡山県津山市で小学3年の女児を刺殺したとして逮捕された。無期懲役の判決が確定し、改めて服役した。 兵庫県警は今年5月下旬から、容疑者の聴取を開始。捜査員の派遣を重ねた結果、以前は否定していたたつの市の事件や、19年に発生した兵庫県加古川市の小2女児刺殺事件について、7月ごろから順次供述したという。