ラーメンの名店がまさかの生パスタを開発「材料費の圧迫がすごいことに」逆風吹く業界で新たな道模索
静岡放送
グルメサイトなどで高い評価を受け続けている浜松市のラーメン店が、家庭用の生パスタを開発しました。なぜ、別ジャンルのイタリアンに進出したのか。背景にあるのは、ラーメン業界に吹き続ける強い逆風です。 【写真を見る】ラーメンの名店がまさかの生パスタを開発「材料費の圧迫がすごいことに」逆風吹く業界で新たな道模索 注目の商品は、この場所で売られています。 <遠鉄百貨店 伊藤彩ほりさん> 「こちらです」 かわいいパッケージが目印の「もちもちパスタ坊や」。いわゆる生パスタですが、他にはない特徴があります。 <遠鉄百貨店 伊藤彩ほりさん> 「私も試食させてもらったところ、非常にもちもちの食感に感動して、小麦の甘みを感じられて、いち早くお客さんに味わってもらいたいと思い、販売をスタートした」 百貨店のバイヤーがイチ押しするこの生パスタを開発したのは、浜松市にあるラーメンの名店です。 浜松市浜名区の「おえかき」は、ふわふわの豚骨スープと貴重な「京小麦」を使ったもちもちの自家製麺が人気のラーメン店です。全国屈指の人気を誇るこちらの店でも、経営的には苦しい日々を送り続けています。 <僕家のらーめんおえかき 但田哲郎店主> 「材料費の圧迫がすごいことになっていて、人件費も上がってますし、上がっていない費用が全くないくらい上がっていて」 チャーシューに使われる豚肉は、開店した10年前に比べ4割近く値上がりしました。客離れを懸念すると、食材が高騰しても質を下げるわけにはいかず、値段を一気に上げるのも難しい状況に。 2023年度の倒産・閉店件数が過去最多を更新するなど、ラーメン業界にはかつてないほどの逆風が吹き続けています。 そんな時に思い付いたのが、家で食べられる商品を開発し、新たな収益の柱とすることでした。 <僕家のらーめんおえかき 但田哲郎店主> 「うちの麺は加水が多い麺なので、そういうところが役立った」 パスタに使われるイタリア産の小麦と、ラーメンに使っていた貴重な小麦を組み合わせることで、独特のもちもち感を実現。1年かけて開発したパスタは様々なソースに合う味に。カルボナーラ風の卵かけ麺にするのがお店のイチ押しです。
<僕家のらーめんおえかき 但田哲郎店主> 「パスタ坊やという名前も今後、パスタ坊やから始まって、うどんちゃんやほうとうなど、商品展開を広げてファミリーにしたい」 厳しい状況が続くラーメン業界。自らの良さを生かした新たな道を模索することで希望を見出しています。
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