バナナマン・設楽統のコントへのこだわり…「3人目のバナナマン」が語る「大物の作品だろうが忖度なしで全カット」
11月11日放送のラジオ番組『ナイツ ザ・ラジオショー』(ニッポン放送)に、『バナナサンド』(TBS系)『週刊さんまとマツコ』(TBS系)『ゴッドタン』(テレビ東京系)など、数多くの人気番組の構成を手がけている作家のオークラさんがゲスト出演していました。 バナナマン・設楽統さんから『3人目のバナナマン』と称されるオークラさんは、古くからバナナマンのライブに携わっていて、今もコント台本を書いていると同番組で話していました。 「バナナマンは(コント台本に)厳しくて、昔から設楽さんが。ふつう、コントライブのときに(コントの)設定案を書くじゃないですか。(設楽さんは)『じゃあ、これ全部書いてきて』って。これを全部台本にするんですよ。1回のライブで20本ぐらい、昔は。 今はそんな量は書けない。当時はバーって書いたら全然採用されないというのを延々繰り返して。繰り返していくうちにだんだん力もついてくるという形になって。 設楽さんが書いたコントを俺が直したり、俺が書いたコントを設楽さんが直したりみたいなことをやったり、いろいろな感じのことが起きるようになって」と、コント台本を書く大変さについて語っていました。 筆者も以前、設楽さんのコント台本の採用基準の高さについて、オークラさんにお聞きしています。 「僕は作家のなかでも、相当ボツを食らってますね。ダメなときは20本中、採用されるのが1本のこともありました。でも、最近は5本中3本ぐらいは採用されます」 オークラさんだけでなく、バナナマンのライブに出演したタレントのYOUさんに対しても、設楽さんは容赦がなかったと言います。 「YOUさんが『私も書いてきたよ』って台本を持ってきたんです。設楽さんがそれを読んだんですが、本番が近づいてきてるのに、いっこうにそのコントの練習をしないんですよ。『あれ? これやらねぇ気だな』って(笑)。 YOUさんも『やらないの?』って言いづらくなってて。でも、何年か後にYOUさんは『あのときにやらなかったのはあり得ない!』って言ってました(笑)。 聞いた話だと、(設楽さんが)竹中直人さんとコントライブをやったとき、松尾スズキさんとか(劇作家の)ケラリーノ・サンドロヴィッチさんがコント台本を持ってきたのに、ほぼほぼボツになったって」 バナナマンは、今でも毎年コントライブを開催しています。設楽さんが先輩であろうが大物有名作家であろうが、忖度せずにコント台本を厳選していると聞くと、よりバナナマンのコントライブを見に行きたくなりますね。 インタビューマン山下 1968年、香川県生まれ。1992年、世界のナベアツ(現・桂三度)とジャリズム結成、2011年に解散。同年、オモロー山下に改名し、ピン活動するも2017年に芸人を引退しライターに転身。しかし2021年に芸人に復帰し現在は芸人とライターの二足のわらじで活動している。