Cody・Lee(李)（Photo by Makoto Nakagawa）

3月24日（日）に開催された「ツタロックフェス2024」。Cody・Lee(李)のライブレポートをお届けする。 【ライブ写真はこちら】 フェスも中盤に差し掛かろうとしていたタイミングで登場したのがCody・Lee(李)だ。 登場SEとして1曲目のイントロが流れ、メンバーがステージに登場すると観客の中でゆったりとハンドクラップがひろがっていく。最後にボーカルがステージに登場すると拍手で出迎え、そのまま1曲目「キャスパー」を披露した。 落ち着いたトーンの声、大きく拍を取ったビート＆グルーヴは、ここまでの盛り上がっていたフェスをクールダウンさせるかのよう。そんなゆったりとしたムードを生み出しつつ、2曲目「異星人と熱帯夜」が始まると、煌びやかなダンスビートで一気に自分たちのフィールドへと引き込んでいった。 単なる“盛り上げ”に重点を置くのではなく、ボーカル＆コーラスの落ち着いた声色が混ざり合うことで、どこか人肌を感じられるような温かみあるポップスとして表現されていた。 ハイライトとなったのは3曲目「烏托邦」だ。 高橋響のボーカル、力毅のギター、鍵盤の音色がリードするパートから、ドラムとベースが中心となるパートへ。サポートメンバーを含めた6人がいちど音をぶつけ合ってブレイクしたかと思えば、レゲエやダブの影響を感じさせるパートへ続き、お次はギターとボーカルのみのフォーキーな顔もみせるなど、6/8拍子をベースにしたグルーヴの中でめくるめくようにサウンドが変幻していく。 このバンドの懐広さを感じられる演奏で、会場の雰囲気を自分たちのものへと掌握すると、4曲目「悶々」ではベースリフからギターと鍵盤が攻め立てるダンサンブルなロックを披露。 ひと呼吸をおき、黄色の照明にパッと彩られて最新曲「イエロー」を始める。トリプルギターの編成でも抑えの効いた演奏が重なり合い、ここまでで最もタイトなアンサンブルを見せてくれる。ボーカルの語り／独白のようなボーカルと相まった表現は、グイグイと前へ進んでいくような感触を残してくれた。 最終曲は「初恋」。これまでの印象を一気に覆すようなパンキッシュなナンバーをぶちかまし、ステージを後にした。「今日はありがとうございました」とMCは一言のみ、言葉ではなく音ですべてを語ろうとしたライブであり、そのスタンスは間違いなく観客にも刺さったはずだ。 Vポイント presents ツタロックフェス2024 公演日：2023年3月23日（土）、24日（日） 会場名：幕張メッセ国際展示場 9・ 10・ 11ホール 主催：CCCミュージックラボ（株）/ライブマスターズ（株） 企画：CCCミュージックラボ（株） 制作：ライブマスターズ（株） 運営：（株）ディスクガレージ 特別協賛：CCCMKホールディングス（株） / 三井住友カード株式会社