台船に引かれて長島町の埋設地へ運ばれるクジラ＝３０日、黒之瀬戸大橋

　鹿児島県長島町は３０日、同町山門野の黒之瀬戸大橋近くの海岸に漂着して死んだマッコウクジラの処分を始めた。半日かけて海岸から運び出し、埋設地への搬入まで済ませた。埋設は３１日午後完了する予定。 【写真】〈別カット〉クジラの死骸にロープを掛けて引き寄せる作業員やダイバー＝３０日、長島町山門野

　午後１時すぎにダイバーや作業員２４人を乗せた台船が海岸に到着。ダイバーが次々に飛び込んでクジラに網やロープをかけ、作業員がクレーンや人力で船に引き寄せた。 　２６日の漂着からこの日で５日目。クジラは大きく膨張しており、体長１４．５メートルの巨体を傷つけないよう気を使いながら作業していた。付近には大勢の町民や観光客が集まり、状況を見守った。 　当初は海岸から沖への搬出までを予定していたが、埋設地の掘削が順調で午後５時頃に搬入まで終えた。町によると、埋設地は集落から離れ、臭いの心配はないという。