ボランティアの大学生、被災地の児童の憧れに 中国・積石山
【CNS】中国・甘粛省(Gansu)臨夏回族自治州(Linxia Hui Autonomous Prefecture)積石山パオアン族トンシャン族サラール族自治県大河家鎮康吊村の児童館では、数十人の子どもたちが楽しく走り回って遊んでいる。ここでボランティアの先生として活動している賈宇承(Jia Yucheng)さんは、一人一人の子どもたちをよく知っている。 2023年12月18日午後11時59分に、甘粛省積石山でマグニチュード6.2の地震が発生した。被害の程度はまちまちだが、一部の学校は大きな被害を受けている。震源地の子どもたちのケア、付き添い、保育の問題が広く関心を集めた。 賈さんは北京大学(Peking University)社会学部の2年生で、冬休みに入り、すぐに北京から災害地の児童館にボランティアの先生としてやって来た。 「1月23日に初めて康吊村にやって来たとき、全体的には想像していたよりも復興が進んでいると感じました。村人たちもとても親切でした」と、賈さんは語った。 寒い季節の積石山でも、児童館は毎日子どもたちの笑い声で満ちている。1月中旬に、蘭州大学(Lanzhou University)の哲学社会学院と蘭州市明德社会工作サービスセンターが連携し、全校の教職員生徒を対象にボランティアを募集し、震災後の復興ボランティアチームを組織し、震源地の避難所にあるいくつかの児童館で、子どもたちへのケアサービスを展開している。 現在は冬休みの時期で、児童館の先生たちは子どもたちのために心を込めて特別「授業」を企画している。朝から夜まで手芸をしたり、宿題を見てあげたり、映画を見たり、ゲームをしたりとさまざまな活動がある。 「私は将来大学に進学して、お兄さんやお姉さんたちと同じように、先生になりたいです」と、9歳の馬新怡(Ma Xinyi)ちゃんは記者に語った。彼女にとって最も楽しいのは児童館で授業を受けることだ。そこでは、お兄さんやお姉さんたちが、彼女が出すさまざまな質問にいつも親切に答えてくれる。 「地震の後、私の末娘はショックでずっと話ができなくなっていた。でも、児童館ができてここで遊ぶようになって、今では毎日楽しそうにしています。私も心から安心しています」と、村民の馬麗娜(Ma Lina)さんは記者に語った。彼女は、家は地震で倒壊してしまったが、この若者たちが子どもたちに喜びをもたらしてくれるのを見て、自分自身も少し楽になったと述べた。 蘭州大学の一年生で、小柄な女性の王涵(Wang Han)さんは、一人っ子の自分が子どもたちと上手くやっていけるか最初のうちは心配していた。しかし、児童館に来て彼女が一番に感じたのは、子どもたちの熱意だった。 「私は甘粛のこの土地で育ちました。ここが私を必要としているとき、私は必ず支援しに来ます」と、王さんは語った。(c)CNS/JCM/AFPBB News ※この記事は、CNS(China News Service)のニュースをJCMが日本語訳したものです。CNSは1952年に設立された中華人民共和国の国営通信社です。