母が「未婚」と知ったのは死後。既婚だった父は私を「堕ろせ」と強要した…韓国「婚外子」男性の告白に共感と慰めの声
【12月03日 KOREA WAVE】未婚の母が亡くなった後、自身が「婚外子」だった事実を知ったというある男性の切実な告白が、ネット上で共感と慰めの声を集めている。このエピソードは、韓国の職場匿名コミュニティ「ブラインド」に最近、投稿されたものだ。 投稿した会社員は「最近、話題になっている事件を見て、亡くなった母を思い出した」と語り始めた。会社員によると、幼いころ、父親は海外出張が多く、家にほとんど帰ってこないものだと思っていた。しかし、10歳のころ、親が激しい喧嘩を繰り返した後、離婚したものと信じ込んでいたという。 その後、母親はストレスの影響で不治の重度障害を負い、会社員が大学生のころ、母と2人で生きるために生計困難を理由に兵役免除を申請することになった。 その際、兵務庁から母や父、そして自身の過去のすべての財務記録や関連書類を提出するよう求められた。そして、そこで初めて母と父の「認知訴訟」の記録を目にすることになった。 訴訟の判決文には「父親が既婚者であることを隠し、母親と関係を持ち、子どもをもうけた」と記されていたという。この「子ども」が当該会社員のことだった。この会社員は「母は父と結婚するつもりだったが、妊娠6カ月になって父が既婚者であること、さらに父にはすでに2人の息子がいることを告げられた」という。 さらに、訴訟資料の冒頭には「父親が生まれた子どもを『消す』よう強要した」という記述があり、判事から「そんな生き方をするな」と諭されたという経緯もあった。会社員は「だから父は、父の会社から私の住む場所が近かったにもかかわらず、一度も私を訪ねてこなかったのだ」と悟ったと述べた。 また、父親は養育費を全く支払わず数年間を過ごし、母が訴訟を起こした後、裁判所の判決を受けて月30万ウォン(約3万円)の支払いを始めることになったという。 この会社員がこれらの事実を知ったのは20代半ばを過ぎてからだった。その直後、ようやく良い大学を卒業し、安定した職に就いたごろ、母が亡くなってしまった。 葬儀の場では、母親の幼いころからの親友から「お母さんがあなたを妊娠しているとわかった時、私は『女性一人では子どもを育てられないから堕胎するか、寺に預けるべきだ』と伝えたが、あなたのお母さんは『どうして命を消せるだろう。私が責任を取る』と答えた」と語ったという。 会社員は「母が亡くなって初めて、自分はこの世に生を受けない可能性もあったことを知った。母のおかげで、この世界の幸せを享受できている。全ての困難を背負いながらも、私に命の光を見せてくれた母を思いながら、今も幸せに生きている」と綴った。 この投稿に対し、ネットユーザーたちは「母親は立派な人だった。きっとあなたを誇りに思っている」「これまで多くの苦しみを乗り越えたあなたを応援する」「あなたの人生がこれからも幸せでありますように」といった慰めや応援のコメントを寄せた。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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