シャルドネの聖地「ポール・ローノワ」の隠れ家ホテル
シャンパーニュ生産者が直接運営するコージーなホテルをご紹介。土地の空気感に触れながら、泊まってグラスを傾け、五感で味わう。いつか訪れる日のために――。今回紹介するのは、ル・メニル=シュール=オジェ村の「ポール・ローノワ」。 【写真】「ポール・ローノワ」のシャンパンハウス、客室
グランクリュの歴史を継承する荘園の館
アヴィーズと並ぶ、シャルドネの聖地、ル・メニル・シュール・オジェ村。その美質を1本のボトルに表現できる生産者として、注目を集めるのが「ポール・ローノワ」だ。 20世紀初頭から続く減農薬の栽培農家で、2010年に現当主ジュリアン・ローノワ氏が独立。2015年からシャンパーニュをつくり始め、2019年に「モノクローム」が鮮烈なデビューを果たした。生産地区の区画ごとにヴィンテージの開発も行うなど、土地に根差した商品が愛好家の心を捉えている。 グランクリュの土地を4世代にわたって守った歴史を引き継ぎ、現当主と妻が息子の名を冠して創設したブランドは、家族のストーリーそのもの。そのブランドを生みだす大切な場所につくり上げたのは、5室だけのゲストルームだ。 宿泊施設がある、ワイナリー内のテイスティングルームとして使われる館は、シンプルながらフレンチシックを感じさせる空間。家族経営の小規模生産者ならではの温かなおもてなしに、生産者の一員となったような滞在ができる。 Paul Launois 住所:3 ruelle de l’Arquebuse Le-Mesnil-sur-Oger 客室数:5室 料金:1泊ひとり€90~(2名1室利用時、朝食つき、税サ込)