27日夜にも“弾道ミサイル”打ち上げか…北朝鮮が事前通告 狙いは… 【#みんなのギモン】
■27日夜に打ち上げ? 発射予定地域の天候は晴れ
27日から8日間の間にいつ撃つのか。防衛省関係者は「天候などの条件が整えば初日(27日)の発射の可能性が高い」というふうに話しています。 ちなみに発射を予定している地域の天気予報は、27日夜から28日にかけて晴れ。27日夜にも発射があるのではと警戒が高まっています。 こうした「人工衛星」について、金正恩総書記は、今年は今回も含めて3基を打ち上げる方針を示しています。
一体、衛星で何をしたいのかという点ですが、去年11月、打ち上げた軍事偵察衛星は地球を回る軌道への投入に成功したとしています。国営メディアは、地球儀の前で満面の笑みを浮かべる金総書記の写真も掲載していました。 そして、発射から1週間たった後の行動では、衛星がすでにいくつか写真を撮ったと報じました。何を撮ったのかというと、「ホワイトハウス」、そして「国防総省」。さらに、アメリカ海軍の基地やイギリス軍の空母もとらえたというふうに主張しています。 ただ、画像などは公開されていないので、これがどれほど精密なのか、そもそも撮影に成功しているのかどうか、検証する手段はありません。
■「自分ばかり上からのぞかれて悔しい」 日米韓は北朝鮮を上から監視できる状態
衛星を打ち上げる本当の狙いについて、北朝鮮政治が専門の慶応義塾大学・礒崎敦仁教授は、「目を持つこと」だといいます。 ミサイルを戦闘に使うためには、敵がどこにいるか位置を正確に把握するための「目」をもつ必要があるということです。 そして、もう1つは「自分ばかり上からのぞかれて悔しいから」と磯崎教授は表現しました。アメリカや韓国、日本も偵察衛星をもっていて、常に北朝鮮を上から監視できる状態にある。だから、そこに追いついて自分たちものぞいてやりたいという狙いもあるんじゃないかということです。
■専門家「何度失敗しても決して諦めない」と分析
北朝鮮のこれからの脅威はかなり高くなってくる可能性があるといいます。 そこで次のポイント「“決して諦めない”金正恩氏の思惑」です。礒崎さんは、北朝鮮の偵察衛星について「まだ初歩的な技術かもしれないが、時間をかけて伸ばしてくる。何度失敗しても決して諦めない」と分析しています。 偵察衛星の精度が上がれば、すでに開発済みのミサイルと合わせて、日本にあるアメリカ軍の基地などを攻撃する能力を高める可能性があります。