宇部高専に「起業家工房」開設 学生たちの〝ひらめき〟を支援【宇部】
宇部高専(金寺登校長)は19日、新たに開設した「起業家工房」のオープニングセレモニーを行った。3Dプリンターやレーザー加工機、高性能パソコンなどを備え、話し合いにも自由に利用できる空間で、学生の起業家精神の育成を目指す。 場所は学生会館の2階。自ら行動し、新たな価値を生み出していく「アントレプレナーシップ(起業家精神)教育」の一環で整備した。文部科学省の「高専スタートアップ教育環境整備事業」の補助金を活用して機材を導入。机や椅子、ホワイトボード、3Dスキャナーなどがあり、学生が機材を使用する際には技術職員が支援する。 オープニングセレモニーには学生や教職員、関わりのある企業関係者らが参加。金寺校長は「この場所を活用し、地域の活性化にもつなげられれば」とあいさつした。 1階の入り口には縦20㌢、横93㌢の木製看板を設置。美術部の3年生4人がデザインし、技術職員がレーザー加工で仕上げた。デザインにはこれから育つ「起業」のイメージから新芽、じょうろで水やりをするリス、「ひらめき」を表現した電球などを取り入れた。 部長の藤岡直矢君(電気工学科3年)は「3Dプリンターに興味があるのでぜひ使ってみたい」と話した。 仙波伸也教務主事は「チームでの課題解決が高専の特色。授業での学びを発展させ、失敗を恐れずにどんどん挑戦してほしい」と話した。 同日はオープニングセレモニーと併せて、高専の技術を活用して地域活性化を図る「宇部高専テックアンドビジネスコラボレイト」の会員企業に、大学の研究シーズを紹介する「テクノカフェ」も開かれた。