ソフトバンク・小久保監督「“打てるもんなら打ってみい!”の気持ちがあったか」 先発・大津に苦言
◇交流戦 ソフトバンク3ー9ヤクルト(2024年6月12日 みずほペイペイD) ソフトバンクの小久保監督は、先発・大津の心にあった“弱気の虫”を見抜いていた。すべてプロワーストとなる5回9安打7失点を責めたのではない。ポイントは1―1の4回2死満塁でヤクルト・鈴木に勝ち越し打を許した場面だった。 「高卒1年目で初スタメンのルーキーに10年目の(打者に投げるような)配球というか。“打てるもんなら打ってみい!”の気持ちがバッテリーにあったかどうかや」。指揮官はそう語気を強め、一気にまくしたてた。 1―1の2死二、三塁で首脳陣は山田を申告敬遠で歩かせた。新人・鈴木なら封じられると踏んだからだ。ただ、5球目スライダーを左前打され勝ち越された。すべて変化球のリードに応じたことにも疑問符がつく。「戦う気持ちが、あったかどうか」と断じた。 倉野投手コーチも普段とは違った大津のマウンド上の“姿”を指摘。「隙があったし、気持ちが見られなかった。エネルギーや戦う姿を感じられなかったのは残念。“この姿ではマウンドには上がれないよ”と話した」と厳しく突き放した。 「打たれたのは全部甘いボールだった。申し訳ない」とうなだれた大津。今季先発転向し、順調に勝ち星を重ねた背番号26が、初めて壁にぶつかった。 (井上 満夫)