香港女性が日本のAVに進出、広がる波紋 閉塞感強まる社会で「挑戦する姿」に若い女性は共鳴
20代の香港人女性は「2019年の反政府デモ以前の香港であれば、エレナさんは受け入れられなかった。挫折を感じている若者が彼女の型破りな生き方に前向きなエネルギーを得ている」と共感を示す。 香港社会は、表面上は安定を取り戻したように見える。しかし、人々は友人や家族の間でも政治的な話題を避けるようになった。中国共産党の批判や民主化要求はタブーとなっただけでなく、刑事訴追の対象にもなっている。香港の将来を悲観して、海外移住を目指す人も後を絶たない。 中国は今年1月、愛国主義教育法を施行し、香港の若者に「愛国精神」を植え付けることも義務付けた。国安法で民主化を阻止したのに続き、中国への帰属意識を植え付けるための「心の統制」にも着手する構えだ。 自由が奪われ、香港人意識が揺らぐ中、自分の道を突き進むエレナさんの姿は、多くの人々に今後の生き方を考えるきっかけをもたらしている。