ソフトバンク育成の兄が果たせなかった初戦突破に〝待った〟 7点リードながら継続試合に…弟は5回1失点【高校野球福岡大会】
◆第106回全国高校野球選手権福岡南部大会1回戦(30日・久留米市野球場) 福岡と純真の1回戦は雨のため6回表の福岡の攻撃中に中断。天候は回復せず6回表2死二塁、8―1と福岡リードからの継続試合となった。 ■【写真】4回に適時打を放ち一塁で拳を挙げる福岡・井﨑 朝から降っていた雨のため1時間50分遅れで試合開始。福岡の先発井﨑暁志郎(3年)は5回を投げ2安打1失点。130キロ台中盤の力のある直球で6三振を奪った。「1回の入りで点を取られないように気をつけていた。しっかり入れたのでよかった」。時折強くなる雨の中でも制球を乱すことはなかった。攻撃でも3番に座り、4回に適時打を放つなど、投打でチームを引っ張った。 7回まで7点差で進めばコールド勝ちを決められたが天候には勝てず。「継続試合になるかもしれないと思っていたので、早めに点を取りたかった。リードして続きができるのは良かった」と小森裕造監督はプラン通りの展開にうなずく。 井﨑の兄でソフトバンク育成投手の燦志郎は福岡高3年の夏は初戦敗退。兄がつかめなかった夏の勝利に手をかけながら天から〝待った〟がかかり「帰ったら寝て疲れを取りたい」と翌日の継続試合に備える。期末試験中とあって「勉強もやります」と福岡有数の進学校の生徒らしく学業の方も忘れてはいなかった。 (前田泰子)
西日本新聞社