「非常に分からなくなっている」札幌ペトロヴィッチ監督がハンド判定に異議。VAR介入も変更なし「レフェリーの裁量によって変わる」
「ゲームの展開を左右する判定だったのは間違いない」
[J1第34節]札幌 0-2 浦和/12月3日/札幌ドーム 北海道コンサドーレ札幌は12月3日、J1第34節で浦和レッズと対戦。58分にPKで先制されると、72分に追加点を奪われ、0-2で敗れた。 【動画】ミシャ監督が疑問を呈したPK献上のプレー ただ、内容的には圧倒されたわけではなかった。浦和のマチェイ・スコルジャ監督や選手たちも苦戦したと認めている。 勝負の行方を左右した1つの要因が、最初の失点につながるPKだったかもしれない。ボックス内で縦パスに反応した浦和の大久保智明に宮澤裕樹が対応。ドリブルで抜きにかかってきた際に、ボールが宮澤の腕に当たったとされ、PKに。VARが介入し、オンフィールドレビューの末、ジャッジに変更はなかった。 試合後に取材に応じた札幌のペトロヴィッチ監督は、この場面に異議を訴えた。 「ハンドの判定でPKになりましたが、シーズンを通してハンドの判定は、何がハンドで、何がハンドじゃないかというのがレフェリーの裁量によって変わるというような見解を、私自身は持っています。 今日の試合も、あの状況のなかでハンドという判定でPKになりましたが、他の試合の同じようなシーンでは、それがハンドじゃなかったり、ハンドだったり。それぞれのレフェリーの判定なのか、その時の場面なのかは分かりませんけど、非常に分からなくなっているというのが今シーズンでした」 さらに、ミシャの愛称で親しまれる指揮官は、VARが入っても判定に変更がなかった点にも疑問を呈する。 「なぜ、レフェリーがPKの判定をして、VARが介入して、どういうやり取りが行なわれていたのかは分かりません。VARのほうがレフェリーの判定を尊重していたのであれば、VARが介入する必要はなかったわけです。 VARが介入したということは、チェックしてほしいというなかで、それがハンドかハンドじゃないのかという判定を、VARから見てほしかったのか、あるいは、それ以外の部分なのか。レフェリーとVARの間で行なわれていたやりとりなので、どういったところが本当なのかは、分かりませんけど、ゲームの展開を左右する判定だったのは間違いないですし、非常に微妙な判定でした」 悔しい結果となったが、「試合を通して、強い気持ちを持って、勝つという姿勢を見せてくれました」と選手たちの戦いぶりを称えた。 取材・文●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)