「秘められた神と祭り」南国市の歴史民俗資料館企画展《伝統的な祭りの道具や資料120点》【高知】
高知さんさんテレビ
あの祭りで使われていた道具を間近で見られるかもしれません。南国市の資料館で知る人ぞ知る祭りを紹介する企画展が開かれています。 南国市の歴史民俗資料館で行われている企画展「秘められた神と祭り」。伝統的な地域の祭りが県内にあることを紹介するため、初めて開かれました。会場にはおよそ20カ所の祭りで実際に使われた道具や資料など120点が展示されています。 こちらは戦国時代に作られたとされる「八角形漆塗神輿」です。須崎市の指定文化財になっています。木で作られたみこしは須崎市の鳴無神社の祭りで御神体を乗せるのに使われ、1600年長宗我部盛親が関ケ原合戦を目前に奉納したと言われています。 不思議な形をしたカラフルな色合いのこちらは香美市物部町に伝わる民間信仰「いざなぎ流」で用いる「みてぐら」です。 歴史民俗資料館・梅野光興さん: 「お祭りの前に家の中に溜まっている妬みの心とか、恨みの心とか、スソということとか、そういうものを集めるために使う道具です」 いざなぎ流は「太夫」と呼ばれる宗教者が伝えてきたもので、「みてぐら」は現在も一部の家庭で祭りの前などに使われています。 およそ2日間かけて祈りを捧げ、怨念などを集め、祭りの後に壊して川へ流したり、山へ埋めたりするそうです。 このほかにも祭りの日や儀礼の時に使われていた仮面や、中土佐町の久礼八幡宮の祭りには欠かせない「おみこくさん」と呼ばれる神様へのお供え物も展示されています。 歴史民俗資料館・梅野光興さん: 「高知県の方々の文化、歴史をいかに深いものを持っているかというものを皆さんに知っていただければ、非常にうれしいなと思います」 企画展は南国市の歴史民俗資料館で9月23日まで開かれています。
高知さんさんテレビ