若月佑美主演『セレブ男子は手に負えません』松崎智宏Pインタビュー「全員で作り上げた結末に注目して」
◆主演の若月さんのキャスティング理由は? ひかるはセレブ男子たちからアプローチを受ける中で、それにときめく姿をかわいらしく魅せられる、いわゆる“受けのお芝居”が魅力的な方にご一緒いただきたいと思っていたんです。そうなると、若月さんはもうそのど真ん中といいますか。ご本人は“挑戦だった”ということをおっしゃっていたのですが、僕からしたらご一緒した作品をはじめ、他の作品を観ていても魅力的なひかるにしてくださるだろうなと。多彩な表情をお持ちでお芝居の振り幅も大きいですし、セレブ男子たちが自然とひかるに吸い寄せられていく、そういうイメージも若月さんにピッタリだと思い、お願いさせていただきました。 ◆セレブ男子役の皆さんについても教えてください。 僕が以前から鈴木さんとご一緒してみたいと思っていたのもあるのですが、シオンは有名ブランドの御曹司でイケメンで、自分にも相手にも厳しい…というところで鈴木さんがパッと思い浮かんで。ご本人は「イケメン役はあまりやったことがなく、3枚目キャラのほうがやりやすい」とおっしゃっていたのですが、すごくハマっていますよね。「イケメンってどうやったらいいんですか?」と聞かれたことがあるのですが、そこに関しては「もうそのままでいてください」と(笑)。 律役の本田さんは、実はピアノが弾けるかどうかは存じ上げていませんでした。でも、今までやってこられた役のイメージから勝手ながら弾けそうだなと思っていたのと、野菜も嫌いそうだなと(笑)。なにより、律ってやり方を間違えてしまうとめちゃくちゃ嫌われてしまうキャラクターに思われがちなのですが、本田さんであれば嫌味が出ないんじゃないかなと思ったんです。もしかしたら本田さんもそこを気にしてらっしゃったかもしれません。ただ、ご本人のキャラクターとお芝居の質も相まって、すてきな律を作り上げてくださいました。 漠さんが演じたルカはモデルとして性別がどうとかいう次元ではないキャラクターにしたかったので、ぜひ漠さんに演じていただきたいなと。今回、漠さんはキャスト陣の中でひとりだけ圧倒的に若かったのですが、みんなから人生相談をされるような頼られキャラで、そういう姿もルカに重なりましたね。劇中では描かれていないですが、僕としてはルカもきっとみんなから相談を受けるような頼られる存在と感じていて。漠さんだからこそ、ルカを表現していただく上での説得力が全く違うものになりました。 そして彰人に関しては、とにかく優しい人が良くて。他人に対してだけでなく、自分への優しさの使い方も考えてほしいなと思うような、優しさについて深く悩めるキャラクター像を作れたらと思っていました。中尾さんは、そういうお芝居がとにかく上手。それと、ご本人のキャラクターも大きかったですね。中尾さんは一見めちゃめちゃカッコ良くてクールなのですが、優しいだけでなく繊細な部分もあり、彰人と通ずる部分をより深く感じてくださいました。現場ではみんなを笑わせてくれるけど、周囲を支える芯としてはブレない。そういう意味でも本当に中尾さんにお願いして良かったです。 ◆撮影現場の雰囲気も素晴らしかったことがうかがえます。 ええ。ただ、現場の雰囲気は…いい意味で毎日ワイワイとうるさかったです(笑)。結構タイトなスケジュールを組んでしまったのですが、5人がまったくつらさを感じさせず楽しく頑張ってくれる姿勢を見せてくれて…、僕らもその雰囲気に助けられた瞬間が多々ありました。毎日モチベーション高く現場に来てくださって、本当に感謝しかありません。 ◆撮影時に苦労したシーンは? 食事のシーンでしょうか。実は食事のシーンは全部まとめて2日ぐらいで撮っていて、「いただきます」と「ごちそうさま」を繰り返しているんです。とてもタイトで苦労したのですが、撮影の合間はみんなでおしゃべりをして盛り上がっていましたね。その様子はメイキング動画でSNSにアップされているので、ぜひご覧いただければと思います(笑)。あと苦労したシーンでいえば、先程もお話したシオンがひかるを迎えに行った第8話のシーンは、光をきれいに反射させるべくみんなでバケツを持って地面に水を撒くなど、アナログな方法でキラキラを生み出しています(笑)。みんなで力を合わせて頑張った甲斐もあって、すてきなシーンになったと思います。 ◆それでは最後に、最終話の見どころをお願います。 ペントハウスでの共同生活がどうなるのかというのはもちろん、それぞれが次のステップに進んでいくさまをしっかりと描いていきます。そこでの5人のキャラクターの描かれ方は大きな見どころです。そうした中で、“恋愛は二度としない”と誓ったひかるが何を思い、どんな選択をするのか…キャストとスタッフが全員で作り上げたドラマの結末にもぜひご注目ください。
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