【職場で働かないおじさん】他部署の人と談笑、ネットニュースを網羅!働いたらと思ったら「その辺にしろ!!」まさかのヒーローだった?【著者に聞く】
のりばさん(@MangaNoriba)さんの描く高宮ウォーキングより「働かないおじさんの話」を紹介しよう。職場でコーヒーをゆっくり飲んだり、他部署の人とダラダラと話をしている「働かないおじさん」。多忙なときほど、1人のんびりしている姿を見てイライラしてしまうものだが、実は…⁉今回は本作の見どころや制作の経緯についてのりばさんに話を聞く。 【漫画】本編を読む ■働かないおじさんが突然「働いた!」その瞬間は、まるでヒーローのようだった! ウォーキング中に他愛のない話をするのが趣味のサダくんとタヤさん。今回は、サダくんが「職場で働かないおじさんがいるんです」と困っている話からスタートする。「忙しいときでもネットニュースをみたり、優雅にコーヒーを飲んでいたり、他部署の人と談笑している」という。とにかく仕事に対するやる気がない。このような「働かないおじさんは、会社に一定数存在する」とタヤさんは同意。あと数年で定年のため、残りの会社人生が過ぎるのを待っているだけのように見える。ただ仕事が忙しいだけに、働かないおじさんを見ているとストレスがたまっていくのだ。 のりばさんに本作の制作のきっかけを聞くと、「昔、大手企業に勤めていたころ、職場に『働かないおじさん』と呼ばれるような方々が何人かいました。新入社員だった当時の私は、彼らの存在が不思議で仕方ありませんでした。しかし、彼らは若手社員には親のように接し、課長クラスの理不尽な行動を戒めたり、トラブルが起きたときには調整役を務めたりと、さまざまな形で助けてもらったことを覚えています。実は、これらの『働かないおじさん』たちは、元中間管理職で数年後に定年を迎える立場の方々でした」と話す。 この働かないおじさんたちは、「普段は担当業務を持たず、定時で帰ることが多かったのですが、振り返ってみると、課の雰囲気をよくする『潤滑油』のような存在だったと思います。そうした思い出から、『働かないおじさん』のエピソードを制作することにしました。ちなみに、当時仕事中にスルメなどのおやつをもらったことも印象に残っています」聞けば、働かないのではなく、働かなくていいような存在らしい。 本作の見どころは、その「働かないおじさん」の後日談だ。サダくんのチームで問題が勃発!新人のミスで大損失を起こした。サダくんと課長が今後の対策を考えていたところ、本部長が来て、今回のミスについて大激怒!長時間怒鳴り散らし、フロアも静寂に包まれたそのとき…。なんと「働かないおじさん」が動いたという。 「このエピソードは、実際に体験した出来事をもとに制作しました。課でトラブルが起きた際、本部長が激昂する場面がありました。そのとき、『働かないおじさん』の一人が『まぁまぁ』部長をなだめ、怒りを鎮めたことがありました。漫画ほどドラマチックな展開ではありませんでしたが、その情景が強く印象に残っています。制作では、このときの光景を思い浮かべながらネームを描くことに特にこだわりました」そうのりばさんが話すように、課長やサダくんが何度謝罪しても怒りは収まらなかったのに、「働かないおじさん」が頭を下げると、本部長は去っていった。 今は「働かないおじさん」だが、実はその背景を知ると「働かないおじさん」は定年近くまで会社に大きく貢献した1人。サダくんの抱く印象が払拭された出来事となった。今回は「働かないおじさん」が実は「ヒーローだった」という綺麗なオチだが、実際の「働かないおじさん」もこのような切り札があれば職場も心強いはずだ。 取材協力:のりば(@MangaNoriba)