小池都知事、五輪ボート会場で複数案提示へ バッハIOC会長要請受け
東京都の小池百合子知事は28日午後、都庁に開かれた定例会見で、懸案となっている2020年の東京五輪・パラリンピックのボート・カヌー会場について、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長から手紙や電話でやりとりし、「(特定の候補に)決め打ちしないでほしい」と伝えられていたことを明らかにした。その上で、「今月中にオルタナティブというかいくつかの選択肢をしっかりとまとめながら、(都、組織委員会、日本政府、IOCが入る)4者のワーキングチームや会議で答えを出していくと思っている」と話した。 小池知事はこれまで、月内に都としての結論を出す姿勢を示していたが、「IOCから1つに(候補を)決める前に話し合いをよろしくときている。少しこれまでとは(状況が)変わってきている」と説明した。 また、五輪用の施設建設については「あそこも造り、ここも造りという64年(前回の東京五輪)型の形でやるのはどうか、というのが大きなテーマではないか。五輪・パラリンピックそのものをどうやって持続可能にするかの試金石だと思っております」と語り、五輪のために多くの施設を新設することに改めて疑問を呈した。 小池知事は「(会場費の)コストを下げて欲しいというのはバッハ会長をはじめとするIOC、オリンピックそのものパラリンピックそのものの持続可能性に関わってくる。東京都がどのような大会を催すかはその後にも大きな影響があるということでバッハ会長も真剣に東京の課題を考えていただいていると理解している」と語った。