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プロ野球のグラウンド一面にテントが張られ、たき火の煙がスタジアムの空へとのぼっていく。天然芝を体感し、豪華なステージイベントも…。そんな夢のようなキャンプ場が広島カープの本拠地に一夜限りで実現した。 【画像】グラウンドでキャンプ飯を作る大瀬良大地投手、俳優・鈴木福、バイきんぐ西村瑞樹

圧巻!グラウンドにテント80張

広島市南区にあるカープの本拠地・マツダスタジアムのグラウンドに並ぶテント。その数、約80張。周りをぐるっとスタンドに囲まれ、観戦時とは逆の視界が広がっている。 シーズンを終えた11月30日と12月1日の2日間、カープ球団とテレビ新広島が共同で「一夜限りのキャンプ場」を開催した。 この奇想天外なイベントは、マツダスタジアムの9年ぶりとなる“天然芝の全面張り替え”に伴い実現。張り替え前のスタジアムが、お笑いコンビ「バイきんぐ」西村瑞樹が出演する『西村キャンプ場』仕様の特別なキャンプ場に様変わりした。ちなみに天然芝は2025年2月中に張り替え作業が完了するという。 普段、立ち入ることのできない「一夜限りのキャンプ場」とあって、チケットは30秒ほどで売り切れ。チケットを手にした78区画323人の参加者が、広島県のみならず全国からマツダスタジアムに集結した。

目的はキャンプ?それともカープ?

シーズン中に熱戦が繰り広げられたスタジアムと手間をかけて整備されてきた天然芝に、参加者は大興奮。割り当てられた区画にテントを張って各々がキャンプ支度を始めた。ここに集まった人たちはキャンプ好きなのか?カープ好きなのか? 七輪の火をうちわであおぐ3人組の男性。全身にカープグッズをまとっている。 ーーキャンプ好き?カープ好き? 「キャンプ!もちろん西村キャンプ」 ぎこちなく答えた後、すぐに発言を撤回。 「本当はカープです。スタジアムで寝泊まりできるっていうので、どうしてもここに来たかった」 3人とも熱烈なカープファンだが、キャンプ自体は20年ぶりだという。長らく出番のなかった七輪の上で、肉や野菜が焼かれていた。 「西村キャンプ場」のTシャツも用意。 「昨日、1時間かけて作りました」 しかし、スタッフは気付いてしまった。 ーー「西村」が「秋村」になっている? 「あっ、これは秋山選手の秋です」 慌てて1文字目のTシャツを裏返し、「西村」に。どうやら普段の応援グッズを即席でリメイクしたようだ。 一方、天然芝のグラウンドでキャッチボールを楽しんでいるのは広島市内から参加した親子。 ーーキャンプ好き?カープ好き? 「カープ好きですね」 ーーキャンプの経験は? 「ないです。キャンプグッズも全然持ってないです。この芝は気持ちがいいですね。ボールとグローブを持ってきて良かったです。こんなところで選手は野球をやっているんだなと。さっき菊池選手が守っていそうな位置に立ってみました」 憧れの選手と同じ場所に立ち、子どもは「菊池選手にもっと会ってみたくなった」とうれしそうに話す。