ホーンの鳴りが悪いのは気分悪い!!軽く叩いて変化がないなら分解清掃
バッテリーから直接給電で音響確認と調整
コピー用紙でガスケットを切り抜き仮組したら、バッテリーからリード線を引き(ワニグチクリップを利用)、片側はクリップで固定結線して、もう片側の線は接点にパチッ、ハチッと瞬間的に接触させてみよう。コンディションが良ければ元気良く音が鳴り響くはずだが、鳴らなかったり、音が濁っていたり、ビビリ音がするときには、アジャストボルトで調整してみよう。モデルやタイプによってアジャストボルトは異なるので、ボディに締め付けられる「+ビス」や「-ビス」、ロックナットで固定されている小さなボルトなどを、現状の位置から前後1回転程度、適当に回して調整してみよう。それでも音が出ないときには、コイル焼けなどの故障が考えられるので部品交換だ。 ────────── POINT ポイント1・機械式ホーンの響きが悪いときにはハンマーでコツコツっと叩いてみよう ポイント2・分解できる部品は分解清掃エアーブローで復活することもある ポイント3・機械式ホーンには共振盤調整ネジがあるので、前後に回して調整してみよう ────────── プラスチックカバー付きのホーンでも、カバーを外すとその中には機械式のホーンが仕組まれている例が多い。ホーンの鳴りが良くない時には、カバーを外して確認してみるのが良いだろう。第一の確認方法としては、小型のハンマーやドライバーの柄などでホーン本体をコツコツ叩いたり、エアーガンで共振盤周辺の汚れを吹き飛ばしてみよう。その際にはホーンボタンを押したままの状態で行うのが良い。プラスチック製カバーの上から叩くとカバーを欠損させてしまうので、カバーを取り外してから金属ボディを直接、コツッコツッと叩くことで、元気良く音が出ることもある。 第二の確認方法としては、ホーン本体を取り外し、プラス/マイナスの接点とバッテリー端子線を直接接続し、ダイレクトに音鳴りを確認してみよう。バッテリー端子からリード線をダイレクトに接続する際には、いきなり接続するのではなく、片側の線をワニグチクリップなどで接続して、もう片側の線は、瞬間的に押し付けるように確認するのが良い。仮に、ダイレクト結線で良い音が響くのに、車体に取り付けて結線すると音鳴りが今ひとつ……という際には、車体側に不具合要素がある。 例えば、ホーンボタンの接点汚れがそのひとつ。接触不良によって音の響きは悪くなってしまうのだ。そんなときにはスイッチハウジングを取り外し、ホーンボタンの接点付近に「接点復活剤」ケミカルを吹き付け、1分程度待ってからホーンボタンを何度も空押しして、接点を擦り合わせてみるのが良い。こうすることで接点の汚れが落ち、通電コンディションに復活することもある。また、ホーンボタンの電気回路を確認すると、ハンドル本体にアースを落として回路構築しているケースも多い。ハンドル締結部分の汚れやサビが原因で、通電不良=音鳴りが悪い旧車も多いので、暫定的にハンドルクランプ部分とバッテリーアースをダイレクトにアース結線してみるのも良い。それによって元気良くホーンが鳴り響く場合は、アース不良が考えられるので、その原因を突きく止めるのが先決と言えるだろう。
たぐちかつみ