U-17女子日本代表が素晴らしいパフォーマンスで快進撃。次戦は北朝鮮との「頂上決戦」
次のオーストラリア戦では、トップで起用された佐藤ももサロワンウエキが10分までに2ゴールを決めた。とくに2分の先制ゴールはロングボールを胸でコントロールして、反転しながら落ち際をコントロールして決めるというスケール感のある得点。
こうした国際試合で、日本チームはいつもそうするのだが、今回のU-17女子日本代表もターンオーバーを繰り返し、様々なメンバーが出場してバリエーションの豊富さを見せつけた(準決勝までにはGK3人も含めて23人全員がピッチに立った)。
固定しているのはセンターバックとボランチだけだ。
センターバックは太田美月、牧口、朝生珠実の3人で回し、ボランチはキャプテンの眞城と榊愛花の2人がほとんどフル出場。中盤で奪い返したボールをこの2人のボランチが正確に裁くことで、スムースに攻撃に移れているのだ。そして、眞城は準決勝までに4ゴールも決めている。
攻撃陣はまさに日替わり。素晴らしいゴールを決めた津田や佐藤もけっしてレギュラーというわけでもないのだ。 気温が30度を超える環境で、中2日で5試合……。スケジュール的に苦しい日程だけに、ターンオーバーを使える日本は優位に立つことができる。
5月19日に予定される決勝戦の相手は北朝鮮と決まった。
北朝鮮は初戦でいきなり韓国に7対0というスコアで大勝し、グループリーグ3試合で得点22、失点0という圧勝だった。
日本は得点12だから、北朝鮮の戦績は日本を大きく上回っているが、これは気にする必要はない。「格下相手に何点取るか」ということと、自分たちと同等のチームと戦って勝つことは、まったく別のことだからだ。しかも、北朝鮮は準決勝では日本が4点を取った中国を相手に1対0という辛勝だった。
現在のアジアの女子サッカー界で「日本の最大のライバル」と言えば、それは北朝鮮のことだ。まさに“頂上決戦”である。
2月のパリ・オリンピックでは両国のフル代表同士が2試合を戦って、日本が1勝1分で予選突破。3月に行われたU-20アジアカップでは、日本は北朝鮮と決勝で対戦。北朝鮮が2対1で逆転勝利して優勝(U-20ワールドカップ出除権は両国ともゲット)。している。