〝性感染症がテーマ〟の音楽フェス? 「意識高い人だけの場所には…」主催者の思い 渋谷・宮下パークで
意識高い人だけが集まる場所はNG
――今回のイベントがフェスというかたちをとったことにも驚きましたが、場所が渋谷であることにも、狙いを感じました。 石井「渋谷は若者文化が発展していて、新しく生まれる文化に比較的寛容な印象があります。そこで発信することに意味を感じていますし、渋谷の中でもシンボリックな場所である宮下パークでの開催に至りました」 田中「宮下パークで開催すれば『その辺を歩いている人』がふらっと参加しやすいのではないかと思いました。意識の高い人だけが集まる場所にはしたくないですし、出演アーティストを見たいという人や、たまたま立ち寄った人に、何か持ち帰ってもらえるといいと思っています」
パートナーとの関係「安心できる」ものなのか
――今回のフェスでは、メッセージボードへ記入をした人は性感染症の郵送検査キットを無料で配布するそうですね。参加者にどんな変化を期待していますか。 田中「『#しかたなくない』のプロジェクトは、社会の固定観念や慣習から、性や身体にまつわる様々な『諦め』を変えたいという想いから始まったものです。パートナーとその関係が安心できるものなのか、そしてその要素の一つとして『性感染症の予防』について話し合えるかどうかが、鍵になると考えます。もし話し合えたら、それは安心感につながるのではないでしょうか」 「フェスに参加した人には、そんなパートナーとの関係性への『気付き』を与えられたらいいなと思います」 石井「性や身体にまつわる課題は、身近にあります。誕生日や結婚記念日など、きっかけを作り、年に何回かでいいので考えてもらえたらいいなと思っています。フェスがそのきっかけになればいいなと思っています」 ◇ 「BLUE HANDS TOKYO」は14日、渋谷・宮下パークの芝生ひろばで開催。12時開場、12時半開演。入場は無料。参加アーティストはあっこゴリラ、ラブリーサマーちゃん、maco maretsなど計6組。メッセージボードへの記入をした人には性感染症の郵送検査キット「smaluna check(スマルナチェック)」を無料で配布。 詳細はこちら https://shikatanakunai.com/event/2218/