【解説】「共同親権」なぜ賛否分かれる? 民法改正案が今国会成立へ
■「共同親権」反対の理由は?
藤井キャスター 「これが実現すれば、どちらかというとメリットに近い側面だとは思うのですが、もともと離婚する両親ですから、きちんと話し合いが行われるのかどうか、この点が非常に難しいですよね」 小栗解説委員長 「そうなんです。『不仲』であったり、ともすれば『DV』、暴力が問題で離婚というケースだってありますよね。共同親権に反対する女性に聞きますと『これ以上、元夫と関わりたくない。再び支配されるのではと心配でたまりません』(30代女性)という切実な声もあるんです」
■DVや虐待のおそれがある場合の対策は?
藤井キャスター 「そういった声に、どう対策を練ろうとしているのでしょうか?」 小栗解説委員長 「改正案では、DVや虐待のおそれがあると認められた場合、家庭裁判所は『単独親権』にしなければならない、としているんです。DVについては『身体的なDV』だけでなく『精神的なDV』も対象に含まれるとされています」 「ただ、家庭裁判所が『精神的なDV』をどこまで客観的に判断できるのか、早稲田大学の棚村政行元教授は『共同親権という選択肢ができることは大きな改革』だとしつつ『裁判所がDVや虐待の認定をする具体的なガイドライン作りなど、子どもファーストの改善が必要だ』と指摘しています」 (4月16日放送『news zero』より)