反町隆史、“ダークヒーロー”で新境地を更新 『オクラ』で体現する“正義”の在り方
黒幕かと思われていた加勢(中村俊介)は何者かに殺害されてしまう
また、不破が飛鷹に証拠を捏造していることを問いただすシーンでは、青みがかった雰囲気とともに笑みを浮かべる姿が不気味だった。法を順守した正義で、犯人を逃してしまった苦しさを味わってきた飛鷹だからこそ、違法なことをしてでも悪党を法の下に引きずり出したいという気持ちが膨らんでいったのだろう。 飛鷹のことを“刑事としての正義”を掲げて責めた不破だったが、そんな飛鷹の思いを汲み取り、本当に“飛鷹の正義”が正しいのか見極めるためにも協力することを決める。証拠を捏造しているが、犯人は本物だ。被害者や遺族にとっては救世主、まさに“ダークヒーロー”である。 結局は加勢が黒幕かと思われたが、何者かに殺害されてしまうという、さらなる急展開を迎える。未だ闇に包まれていることも多く、黒幕の正体は全くつかめないが、警察内部の人間の仕業なら“オクラ”に潜んでいる可能性も高い。加勢を殺した人間、そして警察官連続爆破事件の真犯人は誰なのか。 “オクラ”のチーム感やメンバーそれぞれが抱えている過去の傷、不破の刑事としての在り方の変化など、着目点が多いのもこのドラマの魅力。チーム“オクラ”と、飛鷹と不破のダークなバディの行く末を案じながら、筆者は毎週火曜を待っている。
伊藤万弥乃