門司区の複合公共施設整備 多くの市議が「いったん建設は立ち止まるべき」
テレQ(TVQ九州放送)
門司・北九州の未来を考える会 吉田清春門司支部長 「北九州市民の皆さん、門司区民の皆さん、真実を把握してご自分の考えで行動してもらいたい」 世界遺産級の価値があるともいわれる北九州市の初代門司駅遺構。現地保存を求める市民団体が市議会議員へ遺構についてアンケートを実施し55人の議員のうち24人から回答がありました。発表によりますと計画通り進めるべきとしたのは4人だけで、いったん立ち止まるべきと半分以上にあたる15人の市議が再検討を求めたということです。 北九州市の門司港エリアには、建造から90年を超えた門司区役所など多くの老朽化した公共施設が点在しています。このため北九州市は、JR門司港駅近くの市有地に公共施設を集積。駐車場なども備えた複合公共施設を2027年度中に完成させる予定です。 一方、初代門司駅の遺構を巡っては、北九州市の調査で当時の駅舎の外構や機関車庫の基礎の一部が確認されています。ユネスコの諮問機関イコモスは、「重要な文化遺産を北九州市が軽視していることを深く遺憾に思うとともに失望している」などと指摘。北九州市や政府などに対し、保全を求める「ヘリテージアラート」を発出しています。 さらに2024年11月上旬、新たな石垣が出土したとわかりました。発見されたのは17.5メートル×3.2メートルの石積みで、2~3段あった可能性もあります。初代門司駅舎の一部ともみられますが、武内市長は。 北九州市 武内和久市長 「初代門司駅舎の本体などの遺構は出土しておらず2023年度の発掘調査成果を超えるような内容は発見されていないと聞いています」 地元の市民は、どう思っているのでしょう。 保存反対 「保存するより撤去でもいいんじゃないかなと思うんですけど。今住んでる人の方が便利のいい方がいいんじゃないかなと」 条件つき保存 「例えば経済的に年間100万人、これが 残すことによって経済効果があるんだったら賛成ですし、逆にただ遺構を残して、そのあとどういう風に伝えるかっていうビジョンがないんだったら、僕はもうそのまま今の状況でどっかで一部保存してっていう歴史を残すぐらいでいいかなとは思ってます」 保存賛成 「新しいビルとか建ってたら、なんか地元も変わったなとか思って寂しい気持ちにはなるんで、保存してくれてた方が僕的には嬉しいかな」 初代門司駅の遺構の価値を見極め、どう現地保存するか、また老朽化した公共施設をどうするのか、多くの市民にとって最良の策が求められます。
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