「お金なんて人生において大したものではない」東出昌大が共感した“他人に迎合しない”価値観
「付和雷同しないで生きていきたい」ファン急増中の東出昌大の本音
――本作では映画館が出会いの場で人生のターニングポイントになっていますね。東出さんにもそういう場所はありますか? 東出:若い頃に映画館や美術館に背伸びして通っていた時期があったのがよかったです。「わからない」「知らない」ではなく、「これがいいとされてるんだ。ふーん」でも、そういうものの蓄積があったから、人と話せたり、共通認識を持てたりする。いいものを吸収し続けると、どうやら蓄積されているので、人生いろいろ経た時に、そのときに立ち返って話せる。僕は今この仕事をできている原動力はそこにあると思います。 ――毎日お忙しい日々だと思いますが、どのように吸収していますか? 東出:結構豊かな時間を過ごしています。今日来る時も家の周りは大雪で、これから帰るのもきついんですけど…。そんな環境に住んでいると、今日、取材で久々に歌舞伎町を歩いたら、「まじか、人ってこんな都市を作っているんだ…(笑)」って街の見え方も変わってくるんですよ。人間はどこに行くんだろうと、思索の種が転がっています。僕はやっぱり田舎が好きです。歌舞伎町に来て驚きました。“良いとされているもの”の画一化が進んでいると感じました。おじさんが昔「モー娘。を見ても違いがわからない」って言っていたけど、そんなレベルじゃない。看板を見ても、みんな整形、フォトショで同じ顔になっている。今の人類の余裕のなさはやばいぞ!(笑)小難しく考えすぎですか?(笑) ――いえいえ、とても興味深く聞かせていただいています、東出さんはすごくお話がお上手ですよね。事前に準備してくるというより、その場で考えてお話されているのが伝わります。 東出:(事前に渡された質問案を)しっかり見てないんです。悪い癖なんです(笑)。 ――先日の『ABEMA Prime』のご出演も話題になっていました。 東出:今、この時代ね、本心もなかなか言えないから。熊問題とかでも「熊絶滅してもいいでしょ」とくると、「いいわけないだろ!」って思うけど、強く言ったら炎上するから、ケアしながら話しました。結局オブラートに包めてないんですけど(笑)。 ――それが東出さんの魅力ですね。 東出:最近、「ファンになりました」って声が怖いです。また「裏切られた!」とか言われたらショックですよ。何かあるから!人間だから!(笑)付和雷同しない(むやみに人に合わせない)で生きていきたいです。 取材・文:堤茜子 写真:You Ishii
ABEMA TIMES編集部