中国の火傷病受け ボランティアが梨の花摘み、花粉確保へ 千葉県市川市
梨火傷病発生による中国産花粉の輸入停止を受け、千葉県市川市が急きょ募集した梨の花摘みボランティアが活躍している。研修を受けた参加者が、市内で熱心に採取作業を手伝う。 同県は梨の栽培面積が全国1位で、同市は県内2位。中国産花粉の輸入停止を受け、市は「花粉採取に人手が足りない」(農業振興課)と、1月に花摘みボランティアを緊急募集。定員100人に対し、10~80代の350人超から応募があった。 希望者は事前講習会必須とし、園地で2時間半ほど花摘み作業に当たる。 市は5日、メディア向けに作業を公開。今季は雨が多く、実働は3月27日から。4月4日までに生産者14戸に延べ103人を派遣。市は開花遅れを加味し、期間を当初の7日までから10日までに延長する。 これまで全量を中国産花粉に頼ってきたJAいちかわ果樹部会の荒井一昭部会長は「労働力は息子と2人。手が回らなくて困っていた」と感謝する。 参加した習志野市在住の会社員、塚田拓斗さん(24)は「生産者の役に立つだけでなく、梨を学ぶ機会にもなった」と笑顔を見せた。
日本農業新聞