【広島好き】カープ投手陣が阪神戦で2つの『3度目の正直』
4月11日の阪神戦では7回無失点と好投するも、援護ゼロで勝ち負けなし、引き分けに終わった1週間前の5月1日の同カードも5回2失点で降板し、大瀬良にとっても阪神戦『3度目の正直』での初勝利だった。
この日も6回終了まで1-1の投手戦となったが、カープファンのみならず、阪神ファンもザワついた新井貴浩監督の采配が見られたのが、7回表のカープの攻撃。2死3塁と勝ち越しのチャンスで大瀬良に代打を出さず、打席に立たせた。
大瀬良は三振で得点はならなかったが、これに刺激を受けた打線が、8回表に小園、末包昇大の2本のタイムリーで勝ち越しに成功。8回は島内、9回は栗林良吏の『勝利の方程式』で反撃を許さず、指揮官の『神采配』が大瀬良に今季初白星をもたらした。
◆今季も続く『日替わり4番』 昨季は7人が4番を打った新井カープだが、今季もその流れは続いている。GW中も4人の選手が4番で起用された。4月27日の坂倉将吾に始まり、28、29日は松山竜平が今季初の4番。5月1日から3試合は開幕から続いた堂林翔太に戻った。5日の坂倉を挟み、7、8日の阪神戦では小園がプロ6年目で初の大役を務めた。
和製大砲として4番候補に期待された末包がケガで出遅れ、新外国人2人も故障で開幕早々に離脱。昨年同様の『猫の目打線』で4番打者の固定ができないのは、述べ4選手の打順別成績で打率.243と、低い数字が最大の要因となっている。
個人別に見ても、最多の22試合で4番を務めた堂林が.227、4試合の坂倉が.182、松山は2試合で.286だが本塁打、打点はゼロと振るわず、直近の2試合で打率.429、2打点の小園がこのまま4番を務めるのか。それとも一軍復帰初戦で2安打1打点の末包を抜擢か、はたまた他の選手なのか。1番・秋山が定着しつつあるだけに、貧打解消へ、今後の動向が注目される。
文:大久保泰伸
大久保泰伸