中谷潤人の強打に相手のサンティアゴは脱帽「パンチは見えなかった」6回TKO勝利で3階級制覇の「ネクストモンスター」
「ボクシング・WBC世界バンタム級タイトルマッチ」(24日、両国国技館) トリプルタイトルマッチのセミファイナルとして行われ、挑戦者で同級1位の中谷潤人(M・T)が、王者アレハンドロ・サンティアゴ(メキシコ)に6回TKO勝ち。世界3階級制覇を達成した。バンタム級に転向した初戦の世界戦で、デビューから27連勝(20KO)無敗となった。 【写真】ガードの隙間から右フックをねじ込む中谷 サンティアゴは防戦一方 4回の公開採点ではフルマークで優位に立った。6回に左ストレート一撃でダウンを奪うと、直後のラッシュで再びダウンを奪い、レフェリーが試合を止めた。 昨年7月に元5階級制覇王者のノニト・ドネア(フィリピン)を下した王者が、中谷の強打でキャンバスに沈んだ。試合後、サンティアゴは「上体を揺らして中に入る作戦だったが、中谷選手が距離をとるのにたけていた」と振り返り、ダウンシーンは「パンチは見えなかった。パンチの強さは普通だったが、コネクトが絶妙だったんでしょう」と話した。 中谷は、昨年5月に行われたWBO世界スーパーフライ級王座決定戦でで、アンドルー・モロニー(オーストラリア)を左一撃で失神させ、KO勝利を飾った。米国で最も権威のある専門誌「ザ・リング」などの2023年年間最高KO賞に選出され、ポスト井上尚弥の一人として「ネクストモンスター」と呼ばれている。