ロッテ佐々木朗希の動向が与えるMLB移籍市場への影響「今回は別物だ」昨オフの山本、今永らと異なる特殊事情
メジャーリーグのチーム編成のトップらが集結するGM会議が6日(日本時間7日)、テキサス州サンアントニオで行われ、この日はナ・リーグ各球団のGMらが取材対応した。 今オフの移籍市場で、目玉の1人になっているのが、ロッテ・佐々木朗希投手(23)。メジャー挑戦への希望を持っているが、現時点ではポスティングでのメジャー挑戦をロッテが容認するか不透明となっている。それでも多くのメジャー球団が、今シーズン中に日本にわざわざ足を運んで視察。獲得へ調査を進めている球団も少なくない。 23歳とはいえど、佐々木が海を渡った場合、故障さえなければ先発ローテの一角に入り込むことは濃厚。将来性のある右腕を、どの球団ものどから手が出るほど欲しいはずだ。だが、現時点で佐々木の動向が今オフの移籍市場に与える影響はそこまで大きくはないとされている。移籍市場では、原則として大物から順番に決まっていくことが多く、大物選手の交渉がなかなかまとまらない場合市場は停滞して、各選手の契約合意が全体的に後ろ倒しになることが多いとされている。 昨オフは、日本人選手では山本が12月下旬、今永は1月に入ってようやく契約合意。先発投手市場の目玉だった2人の契約合意がやや遅く、スネルやモンゴメリーら実力者は3月まで所属先が決まらなかった。だが、あるナ・リーグの球団首脳は、匿名でとした上で、私見を明かした。 「私は、去年とは、状況は異なると見ている。なぜなら、昨年の山本、今永は、絶対にメジャーに来るという保証があって、その結果、争奪戦が長期化して市場が停滞したからだ。佐々木の場合は、まだ、メジャーに来るのかどうか、それ自体が誰も分からない。実現するかどうか不確実なことを待って、他の交渉の進み具合が遅くなるとは考えにくい。いざ、それが起きたときに、球界は反応するだろう。山本、今永のケースは、2023年の夏の時点で、ポスティングされる可能性があると読むことができた。今回は別物だ」 昨季とは異なる特殊事情となっている。
報知新聞社