七尾・被災飲食店のキッチンカー受け入れ 富山県射水市・道の駅新湊、駐車場を無償貸し出し
能登半島地震で被災した飲食店を支援するため、キッチンカーを保有する店舗に駐車場を無償で貸し出す取り組みが18日、富山県射水市鏡宮(新湊)の道の駅新湊で始まった。第1弾として、石川県七尾市にある道の駅「能登食祭市場」に店を構える韓国式チキン店が出店した。店の関係者は支援に感謝し、子どもからお年寄りまで幅広い年代の客が買い求めた。 能登食祭市場は地震で建物の床に大きな亀裂が入ったほか、駐車場が液状化現象の被害を受け、休業が続いている。苦境を知った道の駅新湊が「同じ道の駅同士、協力したい」と無償貸し出しを決めた。さらに同市場が在庫として保管していた地酒やジャムなど35種類を買い取り、23~25日に販売する。 18日にキッチンカーを出した店は「チョアチキン」で、午前10時から午後3時まで営業。サクサクとした食感が特徴のチキンで「ハニーマスタード」や「ブラックガーリック」など9種類を用意し、好評だった。
運営会社のマンデダーラは全国で78店舗を展開している。社長の松尾悠司さん(36)は七尾市出身で、2022年に本社を東京から故郷の同市に移した。 松尾さんは地震後、奥能登地域の避難所でチキンを振る舞うなど被災地支援を続けている。チョアチキンは25日も道の駅新湊で出店し、原材料費を除く売り上げを能登地方の被災事業所に寄付する。松尾さんは「こうした機会はありがたい。富山の皆さんは同じように地震被害に遭ったのによくしてくれる」と語った。 道の駅新湊の副田智之支配人は「今後も出店希望があれば協力する」と話している。